2021.10.07 事件・トラブル
健康食品の「定期購入」訴訟、ファビウスが勝訴…消費者団体は上告か
健康食品の定期購入契約をめぐり、インターネット上の表示が景品表示法に違反するとして適格消費者団体が表示の差し止めを求めた訴訟で、通販会社のファビウス(株)(旧(株)メディアハーツ)は6日、名古屋高裁で判決(9月29日)が言い渡され、同社が勝訴したと発表した。

2018年1月、適格消費者団体が提訴
提訴したのは、適格消費者団体のNPO法人消費者被害防止ネットワーク東海(愛知県名古屋市、杉浦市郎理事長)。2018年1月19日、同社の前身(株)メディアハーツを相手取り、名古屋地裁に表示の差止請求訴訟を起こした。
同社はインターネット上のサイトで、健康食品「すっきりフルーツ青汁」を販売していた。ネットワーク東海は、最低4回(4カ月)の購入が条件の定期購入契約でありながら、初回の支払い金額を「630円」「84%OFF」と表示し、初回分のみを購入できると一般消費者を誤認させたと主張。
また、申し込み確認画面では初回の支払い金額のみを記載し、4回分を購入するまで解約できない旨が表示されていないことなどを問題視した。
「申し込みボタン」のすぐ下に最低4回以上の継続条件を赤字で表示
これに対して同社は、4カ所ある「申し込みボタン」のすぐ下に、最低4回(4カ月)以上の継続が条件である旨を表示していたと説明。一般消費者が4カ所のすべての表示を見逃すことは、通常想定できないと反論した。
名古屋地裁は19年12月26日、原告の請求を棄却する判決を言い渡した。文言や文字の体裁だけでなく、表示を総合的に考慮して判断すべきとの見解を示した。赤字で定期購入が条件である旨が明記されていることから、健全な常識を備えた一般消費者は容易に認識できると指摘した。
名古屋高裁もファビウスの主張を全面的に認める
ネットワーク東海は20年1月8日、名古屋高裁へ控訴。名古屋高裁は今年9月29日、同社の主張を全面的に認める判決を言い渡した。
健全な常識を備えた一般消費者ならば、初回1回だけの契約でないことを容易に理解できるとし、地裁判決を支持。景表法で禁止する「有利誤認表示」に該当しないと判断、原告の請求を棄却した。
ネットワーク東海は上告を予定
同社は6日、ホームページに「今後も適切な広告表示に努めて参ります」とのコメントを出した。
一方、ネットワーク東海は取材に対し、「今後の対応については検討中。基本的に上告を予定しているが、正式にはまだ決定していない。今回の判決は第一審と同じ内容で、当団体としては納得できない」と話している。
(木村 祐作)
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