2020.12.09 通販会社
IKEAカタログの発行終了、70年の歴史に幕…デジタル化にシフトへ
スウェーデン発祥のホームファニッシングカンパニー、イケアの日本法人イケア・ジャパンは8日、紙媒体とオンライン版で展開している「IKEAカタログ」の発行を、2021年版をもって終了すると発表した。その歴史は70年、「長年にわたった、イケアらしい最も象徴的な制作物の一つ」(同社)が発行を終える。
32カ国語に翻訳、49カ国で配布
最後となった「IKEAカタログ 2021」は、8月に配布を開始。全228ページからなり、32か国に翻訳され、世界49か国で発行された。日本ではオンライン版のほか、環境に配慮したFSC認証紙を使った印刷版を全国のイケアストアにて無料で配布していた。
今年で70周年を迎えた「IKEAカタログ」。「家で過ごす毎日の暮らしをもっと快適にするために」と届けて続けてきた。「IKEAカタログ 2021」では、機能的で、手ごろで、サステナブルな、いますぐとり入れられるアイデアがたくさん詰まっている。また新商品やさらに低価格になった商品、IKEA Familyメンバーのお買い得商品なども数多く紹介している。
カタログは延べ2億部を配布
このように、時代と生活者のライフスタイルの多様化を捉え、先進性を備えた冊子だったが、イケアは終了の理由に「購買行動やメディアの在り方の変化」を挙げた。オンラインでの商品閲覧と購入増加により、カタログの存在価値が薄れてきたことによる。「決断は合理的判断」と、今後はデジタルを中心に新しいフォーマットを通じて、ホームファニッシングの情報を発信していく考えを示している。
「IKEAカタログ」は、1951年に創業者のイングヴァル・カンプラードが発行。全68ページでスウェーデン語で商品を紹介。計28万5000部を印刷し、配布した。2000年には印刷版に加え、オンライン版を発行。01年にはイケアの歴史上初めて、スウェーデンとデンマークでECを始めた。「IKEAカタログ」の最盛期は16年。32か国からなる69バージョンで、延べ2億部を50以上の市場で配布した。
こうした歴史を振り返って、イケアは「長年に渡りイケアの象徴として愛される冊子となり、世界中の多くの人々にイケアを知ってもらい、インスピレーションを届け続けた大切な存在だった」とした。その上で、「発刊終了の決断は、デジタルをさらに駆使してより身近なイケアであるために継続している変革と密に関わっている」としている。
2019年はEC売上高45%増、アクセスは40億
イケアの変革はすでに深く浸透している。昨年、オンラインでの売上高は全世界で45%増加、IKEA.comへのアクセス数は40億以上を達成した。同時にデジタルサービスを改善してイケアでの買い物をさらに楽しんでもらえるような新しいアプリを始動した。
多くの生活者に親しまれたIKEAカタログの発行は終了となるが、これまでの「IKEAカタログ」の歴史を記念し、ホームファニッシングのインスピレーションと知識にあふれたオリジナルの冊子を、2021年秋に発行する予定という。
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