2020.05.11 通販会社
アローズの20年3月期、純利益45.1%減…EC売上は伸長続け16.8%増
(株)ユナイテッドアローズ(UA)がこのほど発表した2020年3月期(19年4月~20年3月)連結決算は、売上高が前年同期比0.9%減の1574億1200万円、営業損益が同20.8%減の87億5800万円、純利益が同45.1%減の35億2200万円となった。
暖冬+コロナで店販7.6%減と苦戦
第4四半期に発生した新型コロナウイルスの感染拡大に伴う消費の低迷などで、減収減益となった。通期で減収となったのは、創業以来初めてとなる。売上高については、新店出店に伴う増収やネット通販の伸長などにより第3四半期までは増収基調だったが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う2月後半から実店舗売上高の大幅に低下した。
UA単体の小売+ネット通販既存店の売上高は前期比1.7%減となった。暖冬やコロナ禍の影響で小売既存店の売上高は同7.6%減だったが、ネット通販既存店の売上高はコロナ禍の影響が限定的だったため、同16.8%と二けたの伸長。売上総利益は同2.2%減の799億8300万円となり、売上総利益率は前期から0.6ポイント低下の50.8%となった。
EC広告費増、EC開発で特損計上も
販売費と一般管理費は、同0.7%増の712億2400万円。販売費および一般管理費率は、
主にネット通販に向けた広告宣伝費の増などで、前期から0.8ポイント増の45.2%となった。
また、自社ECの開発に関わる無形固定資産(ソフトウェア)や営業店舗の一部について、計25億900万円の減損損失を特別損失に計上した。
EC構成比は2.6ポイント増の20%に
重点取組課題の一つとして推進した「実店舗の強みを活かしたECの拡大」については、自社ネット通販サイトの開発遅延に伴う一時的な運営停止はあったものの、他ショッピングサイトへの在庫配分や適時の販促プロモーションの実施で売上を伸ばした。単体のネット通販売上高は同10.9%増の212億1700万円となり、構成比も20.0%から22.6%まで高めた。
同社の自社EC「直販公式通販サイト」は、19年9月中旬から1か月の予定で全面刷新する計画だったが、新システムへの移行が難航して結局、2か月半の休止を余儀なくされた。顧客の来店への最初のきっかけを失ったことで、この間の実店舗の売上にも影響を及ぼした。
EC自社運営の切替は22年3月期中に
20年3月期を最終年度とする「中期経営計画」の総括で言及した自社ECサイトの開発遅れは、スキルや管理を含むプロジェクト体制という「組織的要因」と、スケジュールとコスト設定の精度に関する「進行要因」に起因しているとした。これらの問題への対策を打ちながら、22年3月期中に自社運営に切り替え、OMOサービスの実施につなげる考えを示した。
同社が 発表した23年3月期を最終年度とする「新中期経営計画」では、「OMO推進」を事業戦戦略の遂行を支える四つの機能戦略の一つに据えた。ネット通販サイトの自社運営化に向けた開発を進め、オムニチャネル購買体験の拡充をめざすとし、「購買体験の拡充に向けたオンライン・オフラインの融合によるサービス機能の高度化」を掲げている。
21年3月期業績予定は「未定」
また、21年3月期の業績予想は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う影響から算定が困難と判断し、未定とした。
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