2020.04.01 行政情報
経産省と国交省、「置き配の現状と実施に向けたポイント」策定
広がりつつある「置き配」について、関係事業者らと検討を進めてきた経済産業省と国土交通省は3月31日、「置き配の現状と実施に向けたポイント」をまとめ、公表した。消費者や宅配事業者、EC事業者が安心して「置き配」を実施できるよう、1年前に設置した「置き配検討会」での検討や関係者からのヒアリングなどを踏まえ、策定した。
引き渡し・紛争リスクなど課題整理
最大の目的は「再配達の削減」。EC市場の拡大に伴って宅配便の取扱個数が増加する中、宅配便の小口化や多頻度化も進み、積載率の低下や再配達の発生など非効率化も生まれている。また、トラックドライバー不足など、労働力の不足も顕在化。そうした観点から、再配達削減に取り組むことの重要性を強調している。
「ポイント」は大きく3つ。(1)置き配に関する検討の背景、現状と課題(2)置き配実施上の法的課題と対応策(3)各社の取り組み事例について――。
両省が優先的に挙げたのは消費者の動向だ。多様な方法の一つである「置き配」に関し、消費者には盗難や不在が分かってしまうことへの不安を感じる一方で、再配達への煩わしさもあり、利用してみたいという声もあるという現状だ。(国土交通行政インターネットモニターアンケート、2018年12月実施)
両省が連携して昨年3月から計5回開催してきた「置き配検討会」でも、一番重要で身近ともいえる、消費者や宅配事業者、EC事業者にとっての効果と現状を協議。併せて、リスクやセキュリティ対策、実施時の留意点、指定可能な場所の範囲などの課題についての議論を重ね、「ポイント」では解決方法を示し、すでに実施している優良事例を紹介した。
まず、「運送人の債務が完了する引渡し方法の整理」。買主(消費者)と売主(EC事業者など)の合意した方法に従い、引き渡す必要があることを提示。さらに、「消費者保護・紛争リスク低減の観点からの留意点の整理」では、売主・買主間、売主・運送人間のそれぞれが、「置き配」の実施と具体的な引渡し方法について、明示的な合意が必要であることを指摘した。
共有部分の置き配についても指摘
さらに、「マンション共用部分における実施方法の整理」では、買主となる住民は共用部分に関するマンション内のルールを事前に確認することが望ましいことなどを上げている。
Amazonや楽天、オイシックスの事例も紹介
各社の取り組み実施例では、「引き渡し」に関しては、アマゾンジャパン(合)の置き配場所指定や、日本郵便(株)や楽天(株)の指定場所配達。「盗難・破損・風雨・プライバシーなどのハード面の対応」として、Yper(株)の置き配バッグ「OKIPPA」や、(株)アスタのBtoC向け戸建て用宅配ボックス、アマゾンジャパンの写真送付による配達完了通知、オイシックス・ラ・大地(株)や楽天の配送時間の通知などを挙げ、リスク対応も併記した。
両省は、消費者と宅配事業者、EC事業者がそれぞれ、今回の「実施に向けたポイント」を参考にすることで、トラブル発生を防ぎ、安心できる「置き配」の実施につなげられるとしている。
■「置き配の現状と実施に向けたポイント」の掲載HP
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