ケフィア事業振興会が破産、負債総額は1000億円超

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通販会社(株)ケフィア事業振興会が展開する「オーナー制度」と称する預託まがい契約に多額の支払い遅延が生じているとして、消費者庁は8月31日、消費者安全法に基づき消費者に向けて注意喚起した。ケフィア事業振興協会は3日、同社と関連会社3社の破産手続き開始。民間調査会社によると、負債総額は1053億3706万円、債権者は3万3747人にのぼる。

 

(※ケフィア事業振興会のECサイトのトップ画面=9月3日に編集部がキャプチャ)

 

消費者庁は「支払い遅延」を注意喚起

干し柿やジュースなどのオーナーになり10%の利子つけ買い戻し?

 ケフィア事業振興会は、ヨーグルトの通信販売などを実施していた企業。今回、消費者庁からの注意喚起の対象となった「オーナー制度」は、一言でいえば預託まがい契約。消費者に商品のオーナーになってもらい、一定期間を経たあとに利子をつけて買い戻すという内容だ。厳密なフローは、下記の(1)~(3)になる。

 

(1)消費者が代金を支払いケフィア事業振興会と「買戻特約付売買契約」を締結
(2)消費者は同社の干し柿・メープルシロップ・各種ジュース・ぬかどこ・ヨーグルトなどの商品のオーナーとなる
(3)半年程度の契約期間が満了すると、消費者が契約時の支払額に約10%の利子をつけて同社が買い戻す

 

 同社は、通信販売事業の顧客に対してダイレクトメールなどを送付し、「オーナー制度」契約を募集していた。

 

 ただ、このビジネスモデルは破綻した。遅くとも今年1月ごろから支払い遅延が発生したのだ。消費者庁の消費者政策課財産被害対策室が同社を調査した結果、17年11月から18年7月までに満期を迎えた「オーナー制度」において数百億円にのぼる買い戻しが実施されていないことがわかった。また、「支払い遅延に正当な理由も見当たらなかった」(財産被害対策室)としている。17年9月1日から今年8月26日までにPIO-NETに寄せられたケフィア事業振興会に関する相談は1447件。そのうち、すでにオーナー制度の契約金を支払っている相談が1090件だった。既払いの相談の8割は高齢者によるもので、相談者の契約総額は約42億円にのぼるという。

 

 消費者庁の消費者政策課財産被害対策室では「消費者被害の発生、拡大の防止のため消費者安全法に基づき注意喚起を行った」としている。今回の発表内容は消費者に対する注意喚起ではないため、特定商取引法や預託法による企業に対する「業務停止命令」などの効力はもたない。ただ、消費者被害拡大の防止を図るべく消費者安全法を活用したということだ。

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