アパレル「小売」売上が3年連続で減少、中小企業の不振目立つ

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(株)帝国データバンクがこのほど発表した「アパレル関連企業の経営実態調査」によると、2016年度のアパレル小売業の売上高は、平均で前年度比1.61%減となり、3年連続でマイナスとなった。

 

 

消費不振や競合激化により減収の企業が増加

 同調査は、企業概要ファイル「COSMOS2」(147万社収録)の中から、13~16年度のアパレル卸・小売を主業とする関連企業の業績・財務について調査・分析したもの。

 

 アパレル関連企業の売上高の平均は、同1.42%減で2期連続マイナスとなり、マイナス幅が拡大した。業態別では「卸」が同1.02%減とマイナス、「小売」は同1.61%減と3期連続でマイナスとなった。「小売」は、ユニクロやしまむらをはじめとしたファストファッション、アダストリアやストライプインターナショナルなど一部大手小売などで売り上げが増加となったが、消費不振や競合激化の影響を受け減収となった企業も多く、全体としてはマイナスとなった。

 

 地域別では、関東を含む9地域すべてでマイナスとなり、中でも「四国」が同2.88%減と大幅なマイナスに。「関東」は同0.10%減だった。

 

 一方、売上高50億円以上(247社)の当期純損益は、黒字企業が192社(構成比77.7%)だったのに対し、全体の3割弱にあたる55社(同22.3%)が赤字に。業態別では、「小売」で赤字企業の割合が2割台で推移した。「小売」主要企業の損益状況では、仕入価格の高騰で収益が悪化したケースや、採算店の閉鎖などで利益を圧迫されるケースもあった。

 

 売上高経常利益率の平均は1.24%で、前年度比で0.30ポイント悪化。中でも「小売」では大幅に悪化し0.64%となった。その傾向は規模が小さいほど顕著で、「小売」の「10億円未満」はマイナス1.24%。在庫処分のセールが増加したことで利益率が悪化したケースもあるなど、中小の厳しさが目立った。

 

 16年度決算については、ファストファッションなどの大手は比較的堅調だったが、全体としては売上・利益率ともに悪化。アパレル関連企業の倒産件数は、16年度上期が147件、下期が130件、17年上期が148件だった。

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