2024.04.16 行政情報
機能性表示食品の安全性対策、米国DS制度と比べて遅れ目立つ…GNGが比較分析
機能性表示食品制度の在り方が問われていることを受けて、健康食品分野のコンサルティングを手がけるグローバルニュートリショングループ(GNG)は4月15日、同制度が手本とした米国ダイエタリーサプリメント(DS)制度と比較分析した結果を公表した。紅麹の問題をめぐり、検討課題に浮上した「健康被害情報の報告体制」「製造・品質管理体制」について、日米の相違点を指摘した。
透明性は機能性表示食品制度が勝る
機能性表示食品制度も米国DS制度も、国への届出によって健康食品の有効性を表示できる。消費者庁が機能性表示食品制度を導入する際に、米国の制度を参考にした経緯がある。
比較分析の結果によると、機能性表示食品制度は販売60日前までに国へ届け出るが、米国DS制度は販売後30日以内に米国FDAへ届け出る。
届出内容についても、機能性表示食品制度が主に安全性・機能性の根拠や品質管理体制などであるのに対し、米国DS制度は製品名・販売会社名・構造機能表示などにとどめている。
また、機能性表示食品の場合、消費者庁のホームページに届出内容が公表され、誰でも監視できるようにするなど、米国DS制度よりも透明性が高いと指摘。このため、米国DS制度と比べて疑義が出やすく、届出撤回も多いと考察している。
米国、15日以内に健康被害情報の報告を義務づけ
健康被害情報の報告体制を比較すると、米国の場合、事業者は入手した重篤な有害事象に関する報告を15営業日以内にFDA長官に届けなければならない。ただし、事業者が有害事象の報告を躊躇することがないように、公表や解釈の面で配慮している。
これに対し、機能性表示食品制度では届出ガイドラインに、「健康被害の発生及び拡大のおそれがある場合は、消費者庁食品表示課へ速やかに報告する」「健康被害情報に係る都道府県等(保健所)に対する報告については、食品衛生法等の関係規定に従い適切に行う」と記載している。
日本よりも厳しい米国のGMP
製造・品質管理体制を比較すると、米国ではGMPへの準拠が義務づけられているが、機能性表示食品では届出ガイドラインに「サプリメント形状の加工食品については、GMP に基づく製造工程管理が強く望まれる」と記載するにとどまっている。
さらに、GMPの内容も日米で違いがあると指摘。大きな違いとして、米国では国(FDA)が GMP 規範を策定し、監査(査察)を行っている点を挙げた。一方、日本は国が指針を示すにとどまり、規範は業界団体などの民間に任せていて、監査も民間が実施している。これに加え、米国のGMPでは、原材料の100%同一性確認試験を義務づけている点も異なるという。
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