2024.01.09 行政情報
ロードサービスのネット広告でトラブル急増…東京都、消費者被害救済委員会へ解決を付託
インターネットで検索したロードサービスを利用して想定外の高額料金を請求されるという消費者トラブルの急増を受けて、東京都は1月5日、東京都消費者被害救済委員会に対し、紛争解決を付託したと発表した。

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「約3000円~」のはずが「約15万円」に
ネット広告で極端に安い料金を宣伝し、連絡してきた消費者に作業・金額の詳細を説明せずに、担当者を向かわせて高額な料金を請求するという手口が増加している。都の消費生活センターに寄せられた消費者相談件数は、2021年度に28件だったが、22年度には84件に増加。23年度も11月末時点で、前年同期の40件から73件へと急増している。
東京都消費者被害救済委員会に付託した案件は、20代の申立人による契約。申立人は、後輪がロックされて車が動かなかったため、インターネットでロードサービスを検索。ネット広告で「約3000円~」としていた事業者に電話し、訪れた担当者から「整備工場に出す必要がある。15万円ほどかかる」、「警察に車両を移動させられる可能性がある」と対応を急かされた。
申立人は詳細な説明を受けることなく、カードで料金を支払った。しかし、整備工場からは「サイドブレーキが上がっていただけではないか」と言われ、修理する必要はなかった。申立人はクーリング・オフ通知を出したが、応じてもらえないという。
都は、同種の消費者被害の防止・救済を目的に、同委員会に紛争解決を付託。取材に対し、「過去にも、インターネット上で広告するカギやトイレのつまりのレスキューに関するトラブルがあったが、今回もこれに近いと考えられる」(東京都消費生活総合センター消費生活専門課長)と話している。
原則として、消費者の求めに応じて事業者が出向いて提供するサービスについては、クーリング・オフが適用されない。しかし、今回の場合、事業者が到着した時点では作業内容が確定しておらず、広告でうたう料金と請求額に大きな差があり事前説明もなかったことから、特定商取引法のクーリング・オフが可能とみている。
昨年7月には国民生活センターが注意喚起
東京都消費者被害救済委員会は、条例によって設置された知事の附属機関。消費者の生活に著しい影響を及ぼす紛争を対象に、あっせん・調停を行う。訴訟に発展した場合、知事は同委員会の意見を踏まえて、訴訟資金の貸し付けなども行う。
同委員会には、指針提示型「あっせん・調停第一部会」と迅速解決型「――第二部会」を設置している。今回の案件は、迅速解決型の第二部会で対応する。
ロードサービスのネット広告については、国民生活センターが昨年7月19日、被害が多い若年層などに向けて注意喚起を行った。
同センターによると、PIO-NET(全国消費生活情報ネットワークシステム)に寄せられた消費者相談件数は、2021年度に231件だったが、22年度にはその3.3倍にあたる773件へ急増。20代が455件でもっとも多く、若年層でトラブルが多発している。
(木村 祐作)
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