実証実験を実施、再配達率を12％から6％へ

　同パッケージは、消費者の行動変容を目的に、宅配の再配達率の半減に向けた緊急対策として、「ポイント還元を通じた消費者の行動変容を促す仕組みの社会実装に向けた実証事業」を掲げた。
　注文時に受け取り方法として、置き配やコンビニエンスストアでの受け取り、ゆとりのある配送日時の指定などを選ぶとポイントが還元される仕組みについて、実証事業を行う。こうした取り組みにより、再配達率を現状の12％から6％へ引き下げることを目標に置いている。

物流施設の自動化やモーダルシフトを推進

　物流の効率化に向けて、物流施設の自動化の推進、港湾物流手続きの電子化、自動運転トラックを対象とした路車協調システムの実証実験を盛り込んだ。モーダルシフトの推進も柱の1つに据え、鉄道や海運の輸送量・分担率を増強し、10年程度で倍増させると明記した。
　働き方改革法が来年4月から適用され、トラックドライバーの労働時間が制限されることから、対策を立てない場合、2024年度に14％、30年度には34％の輸送力が不足する可能性が指摘されている。
　岸田首相は関係閣僚会議で、「再配達率の半減に向けて荷主や消費者の行動変容を促すポイント還元事業の実施、鉄道と内航船の輸送量を今後10年程度で倍増」する方針を表明した。