2023.05.10 行政情報
「景表法の案件が減っていない」、消費者庁長官が危機感…日健栄協セミナー
健康食品分野の業界団体、(公財)日本健康・栄養食品協会主催の「トップセミナー」が10日都内で開催され、消費者庁の新井ゆたか長官が、来年4月に予定されている食品衛生基準業務の移管や、国会で成立した改正景品表示法などについて解説した。

講演する消費者庁の新井長官(10日午後、東京・四ツ谷)
講演する消費者庁の新井長官(10日午後、東京・四ツ谷)
80人弱の職員が移管、「食品衛生基準審議会」を消費者庁内に設置
厚労省から消費者庁へ移管される食品衛生基準業務について、新井長官は「人材も含めて移管され、80人弱の厚労省食品基準審査課の部隊が消費者庁へ移る」と述べた。
移管後の残留農薬などの基準策定に向けて、「(内閣府の)消費者委員会とは別に、新たに『食品衛生基準審議会』を消費者庁に設置する。そこで科学的な審査を経て基準を設定していく。今までの科学的基準のラインはしっかりと担保する」とし、従来の方針を引き継ぐと強調した。
倫理観のある表示・広告を健康食品業界に要望
新井長官は、この日国会で改正景表法が成立したことを紹介し、「消費者庁になってから景表法の案件が減っていない。事業者にとっては厳しい改正になった」との見解を示した。
確約手続きを導入する目的について、「早期に是正してもらうことで、消費者の利益を守るという趣旨」と述べた。課徴金制度の強化にも触れ、「(現行の算定率は)3%だが、決して安い金額ではない。令和に入ってから最高金額を更新している」とした上で、改正により、繰り返し違反した事業者には4.5%を適用すると説明。参加した業界関係者に向けて、「ぜひ、消費者の目で(広告・表示を)見てほしい」と呼びかけた。
機能性表示食品制度にも言及し、「届出の表示をできるが、景表法の枠内で表示することになる。表示の裏付けとなる科学的根拠が合理性を欠いている場合、その表示は虚偽・誇大に当たる可能性がある。届出にあたっては説明責任をしっかりと持ってほしい」とし、倫理観を持って表示するように求めた。
(木村 祐作)
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