2023.04.28 行政情報
日本発の「ドローン運航管理システムの規格」が国際規格に採用
経済産業省は27日、日本発のドローンの運行管理システムに関する国際規格が発行されたと発表した。NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)のプロジェクトを、日本電気(株)、(株)NTTデータ、(株)日立製作所が受託し、2017年から共同で取り組み、26日に日本の提案が国際規格として正式に採用され、発行に至った。

UTMに必要な機能のイメージ
UTMに必要な機能のイメージ
一定の空域内を飛行する全ドローンの情報を共有
ドローンを安全で効率的に活用するためには、飛行計画情報(いつ、どういう経路で飛ばすか)、動態情報(いまどこを飛んでいるか)などの管理が必要となる。特に、複数のドローンを飛行させる場合には、飛行計画が重複しないように調整し、ドローン同士が接近しないようにリアルタイムで監視する必要があり、その調整を行うのが運航管理システムだ。
機能の構造や用語の定義について国際規格が発行されたことにより、システムが担うべき役割や、必要な情報、関連用語について、統一が可能となる。高齢化や人手不足に伴い、物流や点検など、さまざまなドローンの利活用が期待される中で、日本は国際規格の開発を主導。規格開発によって、技術開発や関連産業のさらなる発展も期待できる。
改正航空法の施行に伴い、ドローンの有人地帯での目視外飛行(レベル4)が解禁された。こうした動きとともに、経済産業省は幅広いドローンの利活用の実現に向け、ドローンの運航管理(UTM=UAS Traffic Management)のシステムに関して、研究開発や機能、関連用語の定義に関する国際規格化提案の支援に取り組んでいる。
26日に発行された「ISO 23629-5 UTM—Part 5:UTM Functional Structure」は、一定の空域内を飛行する全てのドローン機体の情報を共有し、衝突事故の防止を支援する役割などを持つ、UTMに関する国際規格となる。
6機能群に構成、関連産業の発展に期待
UTMは、機体やその操縦者の特定、周囲環境を考慮した安全な飛行の支援など、さまざまな役割を担っている上、取り扱うべき情報は、ドローンの飛行経路情報や動態情報、機体・操縦者の登録情報、空域情報、地形情報、気象情報など多岐に渡る。しかし、UTMが担うべき役割や必要な情報、その関連用語について、国際的な統一がなされておらず、円滑な議論を進める上での課題となっていた。
UTM は複数のシステムやサービス群が相互に連携して機能する。発行された国際規格 「ISO 23629-5」は、ドローンが安全で効率的に運航できるようにUTMが提供すべき機能と各機能間の関連性を構造的に整理したものだ。「登録管理」「空域情報管理」「飛行計画管理」「位置情報管理」「報告作成」「情報提供」と6つの機能群に構成を整理した。
規格を参照することで、世界各国の関係者が同じ言葉を同じ意味で使用できるようになるため、認識の齟齬などによる議論の停滞を最小化することや、UTMの機能や構造について共通認識を持つことができるため、議論の効率化が期待できる。これにより、UTM自体やドローンに関連した技術開発や関連産業の発展の加速化が期待されている。
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