2022.12.13 行政情報
厚労省、健康食品の「健康被害情報」収集・公表体制を強化へ
厚生労働省の食品衛生分科会新開発食品調査部会は12日、健康食品が原因と疑われる健康被害情報の収集・公表体制の強化へ向けた検討を開始した。

自治体などから寄せられる情報量の拡大目指す
優先課題に、健康被害情報の収集体制の強化が挙がった。現在、一般消費者や医療機関が最寄りの保健所に連絡し、保健所から厚労省へ報告されるという仕組みとなっている。
収集体制の強化に向けて、(1)報告アルゴリズムの作成による報告対象の明確化、(2)報告フォーマットの見直しによる省力化、(3)報告内容の均質化——を検討する。これにより、自治体などから寄せられる情報量の増加を目指す考えだ。
厚労省の担当官は「健康被害情報を集積し、因果関係を解析できるようにする」(医薬・生活衛生局食品基準審査課)と説明した。
収集した情報は、同部会ワーキンググループの評価を経て、原則、製品名・成分名を伏せて公開するという。
健康被害のリスクがあるケースでは成分名や製品名を公表
健康被害のリスクがあるケースでは、緊急措置として注意喚起、改善指導、販売禁止措置を予定。集積した情報に基づく措置としては、「指定成分」(健康被害が出やすく、特段の管理が必要な成分)への指定を検討する。これらの場合には、成分名や製品名を公表して注意喚起する方針を示した。
出席した委員からは、「予防原則的に被害の拡大を防止する観点から、疑わしきものはどんどん報告してもらって、リスク管理の段階で因果関係が強く疑われる場合には、製品名を公表して被害を未然に防ぐアクションが必要になる」との意見が寄せられた。
別の委員は、「多様なソースから情報を得られる仕組みを作ることが重要」と提言。一般消費者から直接寄せられる情報も参考になるという声も聞かれた。
また厚労省は、健康食品による健康被害の防止を目的とした通知「健康食品・無承認無許可医薬品健康被害防止対応要領」の改正を視野に入れ、リスク管理の全体像を見直す方針を示した。
現在、指定成分については、企業に健康被害情報の報告を義務付け、成分ごとに公表している。厚労省では一般的な健康食品についても公表を計画していたが、業界の反発もあり、いったん白紙に戻し、健康被害情報の収集・公表のあり方を再検討するとしていた。
(木村 祐作)
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