自動倉庫型ピッキングシステム「オートストア」を導入

　日本では大型ストア9店舗と都心型3店舗を展開。ECサイト「IKEAオンラインストア」の開設やIKEAアプリの配信にも力を注ぐ。ECサイトからの注文の増加など、消費者ニーズの変化に対応するため、オムニチャネル化を進めている。

　ロジスティクス業務の効率化もオムニチャネル化で重視し、その一環として、関東圏のピックアップ業務の集約化を決定。「IKEA Tokyo-Bay」の倉庫内に自動倉庫型ピッキングシステム「オートストア」を導入し、24 日から稼働を開始した。投資額は非公表としている。

　「オートストア」の導入によって、雑貨や小物類のオーダーに合わせて、25台のロボットが保管倉庫から、１万1000点以上の商品を自動でピックアップできるようにした。従業員が歩き回る従来の方法と比べ、約8倍の作業効率で発送が完了する。空いた作業時間をほかの業務に割り当てることも可能という。


ポートに運ばれた商品を取り出す

従業員にやさしい環境の整備も

　また、「オートストア」の導入によって、倉庫内でのよりやさしい労働環境を実現する。従業員による従来のピックアップ作業が不要となることに加え、人間工学を取り入れたポートは従業員の身体への負荷を軽減できると説明している。

　今回、「IKEA Tokyo-Bay」の倉庫内に導入する「オートストア」は、酸素低減システムを備え、空気中の酸素濃度を13％程度にコントロールし、火災の発生を防止している。従業員や商品だけでなく、倉庫全体の安全性も高めているという。

　同社では2018年以降、店舗と本社で100%再エネ電気のみを使用しており、「オートストア」も再エネ電気のみで運用する。