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2022.10.29 コラム

食品OEMを委託する際に重視するポイントと失敗しないためのコツ

食品業界において新商品の企画・製造を行う際にOEMという手法を用いることがあります。OEMは製造工程を効率化できますが、OEMメーカーの数が多いため委託先を迷ってしまうこともあるでしょう。本記事では食品OEMを委託する際のポイントについて解説します。

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食品OEMとは

 OEMとは「Original Equipment Manufacturing」の略称で、日本語では「相手先ブランド名製造」といった意味で使用されています。食品業界だけでなく、アパレルや自動車などのさまざまな業界で活用されている業務形態のことをいいます。

 OEMには他社からの依頼を受けて製造する流れや手法のことですが、他社からの依頼を受けて製造する会社を指すこともありますので覚えておきましょう。

 OEMの形態は大きく2つに分けることができます。1つ目は製造する企業が企画した商品を別ブラント名で販売する業務形態です。ブランド側は商品企画の工数を省くことができますので、販売戦略やブランディングに注力をすることができます。

 2つ目は商品を販売したい企業がOEMメーカーに製造を委託する業務形態です。製造を委託することで生産コストを削減することができるメリットがあります。

 スーパーやコンビニで販売されているプライベートブランドもOEM商品の一つです。店舗のブランドで販売されていますが、製造元はOEMメーカーで表記がされています。

 プライベートブランドは低価格で販売されているイメージが強いですが、生産コストを削減できているため、自社生産商品よりも安く販売できているケースが多く、OEMと食品業界の相性は良いといえるでしょう。

食品OEMを選ぶ際に重視するポイント

 食品業界とOEMは相性が良いですが、委託側にとって自社製品と相性の良いOEMメーカーを選択する重要性が高いです。

食品OEMメーカーを選ぶ際は、以下の5つのポイントに注意しましょう。
  • コスト
  • 安全性
  • 技術・製造実績
  • 対応可能なロット数

▽コスト

 重視すべきポイントの1つ目は「コスト」です。食品業界はより多くの人に販売することで利益を出すビジネスモデルとなりやすい傾向があります。そのため製造コストが安く、収支に見合ったメーカーに委託することが大切となります。

 OEMメーカーにおける製造コストはロット数が多くなるほど安くなるケースが多いです。製造のクオリティが高くてもコストがかかりすぎてしまうと利益が少なくなってしまいますので、メーカーを選ぶ際はコスト面を重要視すると良いでしょう。

▽味

 2つ目は「味」です。当然ですが、食品業界では味が重要視されるためです。

 消費者は価格が安く、かつ味が良い商品をリピート購入することも多いです。また、食品においては口コミなどの評判が売り上げを左右しますので、より多くの人においしいと思ってもらえる商品を製造できるメーカーを見極めるようにしましょう。

▽安全性

 3つ目は「安全性」です。安全性が確保されている製造メーカーを選ぶことで、商品についてのクレームや悪評を防ぐことができます。

 OEMを委託される製造会社が、どのような衛生管理を実施しているのかを確認しておくとよいでしょう。また原材料などについてもチェックする消費者も多いため、衛生面だけでなく使用している原材料についても重要視したいです。

▽技術・製造実績

 4つ目は「技術・製造実績」です。技術に定評のあるメーカーや製造実績は豊富なメーカーに委託をすることで、消費者側からの信頼を得ることができるためです。

 反対に、実績があまりないメーカーへの委託は信頼性が確保できない限り発注は避けた方がよいでしょう。予想外のトラブルなどにつながる恐れがありますので、実績や技術面は重要視するべきです。

▽対応可能なロット数

 5つ目は「対応可能なロット数」です。ロット数とは発注する数量のことで、一度に発注可能なロット数や最低ロット数はメーカーによって異なります。

 前述のように、基本的にOEMでは発注ロット数が多いほど価格が安くなる仕組みとなっています。そのためロット数に対する費用感もチェックしておきましょう。

 また小ロットでの発注をしたいといったニーズも考えられます。小ロットでの発注を希望する企業は、小ロットでも発注可能なメーカーを選ぶようにしましょう。

食品OEMは小ロットでも可能か

 次に食品OEMで小ロット発注をしたい場合について解説します。

 少ない発注数で製造を委託したいという企業も一定数いることが考えられますが、対応していないOEMメーカーも少なからずあります。製造ラインの清掃や、機械の組み換えの回数が増えると、製造効率が下がってしまうことがあるためです。

 とはいえ、小ロット製造に対応しているメーカーも多数ありますので、小ロット発注の仕組みやメーカーの探し方などを覚えておきましょう。

◇小ロット発注の仕組み

 小ロットでの製造は、前述のとおり製造ラインの工数が増えてしまうため、大ロット製造よりもコストや時間がかかってしまいます。そのため、小ロット発注に対応しているメーカーは、製造工程や仕入れの段階で無駄を最小限に抑えるなど、仕組みづくりで工夫を凝らしていることが考えられます。

 小ロット発注に対応しているメーカーは、発注数が多くない中小企業向けに製造工程を工夫していることでしょう。そういった企業努力があることを忘れずに、発注時は丁寧な委託を心がけたり、長く関係を保つためにコミュニケーションをとったりといった気遣いも大切となります。

◎小ロットのメリット

 OEMを小ロットで委託するメリットとしては、「コスト削減」「在庫を最小限に抑えられる」「テスト製造が可能」といった点が考えられます。

予算を抑えたい企業や短いスパンで商品開発をテストしていきたい企業などには、小ロット発注が向いていると言えるでしょう。

▲小ロットのデメリット

 小ロット発注を委託するデメリットには、「1個当たりの単価が高くなる」「小ロット発注ができない材料がある」といった点があります。

 OEMでは発注数が多いほど、1つあたりの単価が安くなる「ボリュームディスカウント」の方式を採用しています。そのため小ロット発注は全体予算が抑えられますが、単価は割高になることを覚えておきましょう。

 また、原材料によっては小ロット製造に使用できないものもありますので、事前に製造したい製品が小ロット製造に対応しているのかを確認しておきましょう。

食品OEMで失敗しないための注意点

 最後に食品OEMの委託における注意点について解説します。初めてOEMを委託したり自社にノウハウがなかったりする場合は、以下のポイントに注意しておきましょう。
  • 製造工程を開示してくれるか確認する
  • 製造設備について確認する
  • OEMの知識を社内で持っておく


△製造工程を開示してくれるか確認する

 製造工程をしっかり開示してくれるかどうかを確認しておきましょう。衛生管理や製品検査をどのように実施しているかを把握しておく必要があるためです。

 衛生面や商品品質にトラブルや問題が発生した場合、クレームや悪評などブランドイメージを損ねることにもつながりかねません。安心して商品の製造、販売をするために製造工程は重要視していきましょう。

△製造設備について確認する

 製造設備が整っているかを確認しておきましょう。メーカーの設備が充実していれば、製造効率が良くなり、高いクオリティや適切な納期を実現することができます。

 また最新の製造技術を持っていれば、さまざまな商品企画を実現することも期待できます。

 イメージしていた商品を再現してくれるかどうか、メーカー側からの提案があるかどうかといったポイントで判断するとよいでしょう。

△OEMの知識を社内で持っておく

 OEM委託を失敗しないためには、社内にもある程度の知識やノウハウを持っておくことも大切です。メーカー側からの提案やサンプルの良し悪しを判断する機会があることが想定されるためです。

 社内のノウハウがない場合は、信頼できるOEMメーカーをと関係を持っておくとよいです。最初の内は難しいこともありますので、前述のポイントを押さえておき、信頼できるメーカーを探せるようにしてください。

食品OEMは信頼できるメーカーに依頼しよう

 食品業界とOEMは相性が良く、より多くの利益を上げるためにはぜひ導入していただきたい製造手法となります。そのため製造工程や衛生管理面などのメーカーの技術や品質を見定めて、信頼できるOEMメーカーと付き合っていけるとベストです。

 小ロット発注など柔軟な委託が可能なメーカーも多数あります。自社が希望する委託条件に対応しているかどうかも事前に確認しておきたいポイントとなります。

 新商品の企画や売り出していきたい商品はOEM製造によって効率的に販売することができますので、記事のポイントを押さえて、ぜひ実施してみてください。

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