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2022.03.03 通販会社

タナベスポーツ急成長の仕掛け人が語る「自社サイト売上倍増のヒミツ」

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 新型コロナウイルスの感染拡大で外出自粛が求められるなか、スキーやゴルフなど、密にならないアウトドアスポーツ市場が活性化している。スキー用品専門の(株)タナベスポーツは、スキー用品のEC市場で国内のトップシェアを持つ。同社のオリジナルブランド『ノアム』の売上は、前年比600%で在庫が欠品状態となっているという。ECで急成長を遂げている同社の取締役副社長で、(株)シンタの社長も務める徳永薪太郎氏に、事業の成り立ちと成長の秘訣を聞いた。


タナベスポーツの徳永副社長(大阪市中央区店舗の店舗「TANABE SPORTS」前で)

立ち上げ初期は楽天市場への出店で成長


 同社は、現会長の田邉宰至氏が1964年に設立したスポーツ用品販売会社。大阪・天王寺にスキー用品を扱う小型店舗を開いたのが、同社の始まりだ。

 現在の商号となったのは1976年。バブル経済の時代にはスキー熱が急上昇し、4店舗を構えるようになった。

 当時、スキー用品の売上規模は大きかったが、薄利多売で利益は少なかった。一方、修学旅行などのスキーレンタル事業は利益率が大きく、事業の柱に成長していく。

 そうした過程を経ながら、インターネットバブルが起こった2002年ごろに楽天市場に出店。その後、ECの売上を拡大させた。現在、スキー用品のEC売上高は同社が業界ナンバー1。会社全体売上高のうちECが6割を占め、残りが店舗となっている。

 同社のEC事業は、3年ほど前まではECモールの売上が6~7割を占める一方、自社サイトはパワー不足の状態にあった。自社で直接抱える顧客が増加しない限り、資産も増えないことから、自社サイトを重視する方向へと舵を切った。



自社サイト重視へ舵を切り約3年でEC売上の5割以上に


 顧客にとっては自社サイトで購入するメリットがなかったため、徳永氏はさまざまな工夫を凝らした。(1)自社サイトの販売価格を最安値に設定、(2)もっとも速く商品を届ける、(3)ポイント還元は常時10%――などだ。その結果、現在では自社サイトがEC全体の5割以上を占めるまでに成長した。

 「私は3年前に経営に参画したのですが、3年程度で自社サイトの売上は約2倍になりました」(徳永氏)。今後も引き続き、自社サイトへ顧客を移行させる方針だ。

 商品の発送については、スキーウエアや小物などは楽天スーパーロジスティクス(楽天ロジ)を活用。安価で効率が良いことから、楽天ロジの割合を増やしているという。一方、スキー板はビンディングの取り付けがあるため、自社発送となる。倉庫は自社物件で、送料は3980円(税込)以上の購入で無料となり、楽天市場の送料無料ラインに合わせている。

ターゲット層を徹底的に意識しメルマガなどで男くさいワードを活用


 徳永氏はECで注力する点を次のように語る。

「まずは、主要顧客の趣味・嗜好に合わせたメルマガの作成や言葉のチョイスに気を使っています。メインの顧客層は45歳以上の男性で、学生時代からスキーをしていたり、バブルのころにスキーを始めたシニア層であったり。そうした層に刺さるワード、例えば、東スポの見出しのような件名、『クーポンでロン』といったキャッチ、『業界にバックドロップ』といったプロレス技名などを多用しています(笑)」。

 同社のメインターゲット層となる45歳以上の男性は、スキーに行った経験があり、比較的所得が高い層だ。メルマガや広告のキャッチもそうした世代を意識して、レトロでやや男くさい内容にしている。



ハイエンドユーザーの取り込み施策が奏功


 ただ、主要顧客は関東に多く、大阪の店舗で商品を見てECで購入してもらうという手法を取りにくい点が悩みという。YouTubeなどのメディア戦略によって、品ぞろえの多さやチューンアップの工房を見せることで信頼を得るように努めているが、それだけでは販売に結びつかない。

 そこで、店舗スタッフが出張し、大学の体育会系スキー部などへプロモーションをかけている。ハイエンドユーザー(スキーに真剣に取り組む層)に支持されていることが、ブランドの確立につながっている。ECとリアルを組み合わせた戦略が、同社の業績を支えているようだ。

「プロショップ」としてのこだわり


 同社の特長は、「プロショップ」のイメージを大切にしたブランド力。スキー板のチューンアップやスキーブーツの履き心地の調整など、1人ひとりの顧客にフィットした用具を提供する。店舗を訪れる顧客にも、ECの顧客に対しても同様に対応できる。

 ブーツのシェル出し加工もその1つ。ブーツを履いたときに痛く感じる場所に印を付けて送ってもらうと、3カ所までは無料で調整してくれる。スキー板のチューンアップにもこだわりがあり、滑走面(ストラクチャー)を削るといったきめ細かなサービスを提供する。

 また、スキーウエアは毎年6月から予約販売を開始するが、その時点ならば裾上げなどにも対応する。このようにECの購入者に対しても、板・ブーツ・ウエアなどをカスタム化できる体制を敷いている。



YouTubeチャンネルやコンテンツページで情報発信


 同社の店員はスキーの上級者が多い。なかには、全日本代表クラスの競技者もいる。また、職人気質のベテランが多いのも特長だ。売り手側の高い技量をバックボーンに、良質なスキー用品の提供を可能にしている。

 徳永氏は、そうした専門性をECの顧客へ伝えるために、「YouTubeチャンネルで店員(裏方)にスキー板の解説をしてもらったり、新製品についてはメーカーの担当者にもご登場いただき、わかりやすく説明してもらったりしている」と話す。

ウエア・スキー板など、各担当者がそれぞれの得意分野でコラムを執筆


 これに加え、SEO対策を兼ねて、コンテンツページで多数の記事を掲載。ウエア仕入の担当者、スキー板の担当者、手袋やヘルメットの担当者らがそれぞれコラムを書く。記事から販売に結びつくケースも多いという。

 SNSについてはFacebook、インスタグラム、LINEのタイムライン、Twitterを活用。新しい動画の告知や新セールのキャンペーンなどの情報を流す。ただし、そこから販売に結びつくケースは多くない。売上の多くはメルマガ配信やLINE配信などのプッシュ型のメッセージ配信による。これらは開封率も流入率も高く、月間で数千万円規模の売上につながっている。

コロナ禍でアウトドアスポーツの需要拡大


 新型コロナ感染拡大が始まった2020年は、業績への悪影響が懸念されたものの、同社の場合、落ち込みは見られなかった。スキーやゴルフなど密にならないアウトドアスポーツは、むしろ需要が高まる傾向にあったからだ。降雪量が多かったことも幸いした。

 その一方で、修学旅行の中止といったマイナス面もあり、コロナ禍の影響はプラマイ「ゼロ」の結果に。昨秋から年明けにかけては感染者数が激減し、自粛の雰囲気も一掃。スキーシーズン突入の段階でブレーキがかからなかったことも、業績を維持する要因となった。

CRMで失敗した苦い経験


 同社がリピート対策を強化するためにCRMの取り組みを本格化させたのは、ここ数年のこと。「私が経営に参画して1年目に、あるCRMツールを導入したのですが、ツールベンダー側のサポート体制や、やりたい事を実現するための時間的、工数的なハードルが高く、導入前のイメージ通りには活用できませんでした。『誰でも簡単に使用できる』という触れ込みだったのですが、導入したものの、提供先からはアフターフォローもなく、素地がない我々にとってはツールの使い方がまったくわからず、担当者もお手上げでした。せいぜい活用できたのは、メルマガの一斉配信の設定くらい」と振り返る徳永氏。

 導入したCRMツールについては、たった1年で契約を解除。それに代わるものとして、複数のツールを検討していた矢先にコロナ禍が始まった。このため、いったんすべての計画を白紙に戻したという。

 その後、LTV(顧客生涯価値)を向上させるため、いくつかの企業からヒアリングを実施。失敗の経験を踏まえ、導入後のフォローがしっかりしていて実績があるなど、不安を払拭できる相手先を探した。

 徳永氏は「魔法のようなCRMツールはなく、固定費がかかるため導入しっぱなしではだめ。そうしたことを経営に参画して1年目の失敗で感じていた。我々はシステムのプロではないので、『動画とマニュアルを見てください』というだけでは運用は無理」と指摘する。

失敗の反省を踏まえ、たどり着いた『アクションリンク』でリピート売上が急増




 CRMツールの選定を慎重に吟味した結果、たどり着いたのが(株)アドブレイブのCRMツール『アクションリンク』だった。

 システムの導入は迅速に行われた。同社では、昨年9月末までにアクションリンクの導入を決定。連携実績のあるカートシステムだったこともあり、10月の半ばには準備が整った。

 導入の効果はどうか。まず、リピート売上増に同社の“鉄板シナリオ(アクションリンクにあらかじめインストールされている成果につながりやすい施策群)”が貢献していることを挙げる。新たなアイデアの在庫僅少メールや、閲覧済み商品の値下げ通知メールもすぐに成果につながり、非常に満足しているという。

 やりたい施策をすぐに実行に移すことができ、成果も可視化できることで迅速にPDCAを進めることができた結果、リピート売上の増加につながった。

 これらに加えて、定期的に行うディスカッション、システム改修への協力体制についても「いい距離感で一緒にやってもらえることは非常に助かる」(徳永氏)と評価する。

メディア広告費ゼロが究極の目標


 同社はこのほど、タレントの武井壮さんをアンバサダーに起用。これまで顧客獲得を目的とした広告だけだったが、認知度を高めるための広告の展開に乗り出した。

 その効果は顕著に表れた。オリジナルブランド『ノアム』は前年比600%も売上が伸び、在庫が欠品状態となっている。新たな広告展開は、シェアアップに貢献したとみられる。

 今後について徳永氏は、「顧客数が年に25%伸びているので、それをベースにアクションリンクを活用して、さらにリピーターの獲得を深堀りしていきたい。最終的にはメディア広告費をゼロにして、自社ユーザーだけで広告費ゼロで商売するのが理想です。そこまで持っていけたら最高ですね」と語る。

 スキー用品のEC市場をリードする同社の今後が注目される。

■「TANABE SPORTS」

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