2022.01.27 ECモール
2021年百貨店売上高、楽天グループの国内EC流通総額に抜かれる
(一社)日本百貨店協会が25日発表した全国の百貨店売上高によると、2021年(1~12月)は前年比5.8%増の4兆4182億円となった。一方、楽天グループ(株)が今月4日に発表した21年の国内EC流通総額(取扱高)は5兆円を突破し、百貨店売上高を追い抜いた。小売市場の勢力図が大きく変わろうとしている。

百貨店、昨秋から年末にかけて回復傾向
新型コロナウイルスの感染拡大が始まった20年と、21年の百貨店売上高の推移を見る。
20年は感染が広がってきた2~3月にかけて消費者が外出を控えるようになり、前年を大きく下回り始めた。1回目の緊急事態宣言が出された4月以降は壊滅的な売上減となり、その後も年末まで大幅な前年割れが続いた。20年は4兆2204億円となり、19年から1兆5000億円以上も減少させた。
これに対し、21年は1月に緊急事態宣言が関東・関西を中心に出された影響で、1~2月にかけて百貨店売上高は低調に推移。4月には3回目の緊急事態宣言の発令もあり、コロナ前の19年と比べて4~6月は低空飛行を続けた。
百貨店売上は回復傾向もコロナ前の19年の売上高5兆7547億円には及ばず
しかし、コロナ禍が収束に向かった昨秋から年末にかけては、3カ月連続で前年を上回った。来店客数も11月、12月と2カ月連続で伸びた。消費者が外出する機運が高まり、各社も外商催事やイベントなどに注力。また、1年を通して各社の売上を下支えしたのは、富裕層による高級ブランド品や宝飾品などの購買だったと言われている。
回復傾向が顕著となったものの、コロナ前の19年の売上高5兆7547億円には及ばなかった。
楽天グループ、10兆円超えが次の目標
百貨店業界が深刻な被害を受けた一方で、楽天グループの21年(1~12月)の国内EC流通総額は5兆円を超えた。これは「楽天市場」をはじめ、ブックス、チケット、デリバリー、楽天24(ダイレクト)、ラクマ、楽天西友ネットスーパーなどの合計額という。
コロナ禍を背景とした巣ごもり消費が一巡したものの、携帯キャリアサービスなどのモバイル事業、フィンテックサービス事業とのシナジーによる「楽天エコシステム(経済圏)」の拡大が寄与したとしている。同グループは、今後の目標として国内EC流通総額10兆円超えを目指す方針だ。
百貨店は「なんでもあるが、ほしいものがない」と揶揄されるようになり、コロナ前から厳しい環境に置かれていた。そこに想定外だったコロナ禍が発生。通販や食品スーパー、ドラッグストアの需要が拡大し、明暗がくっきりと分かれた。楽天グループと百貨店の売上高の逆転現象は、その象徴と言えそうだ。
(木村 祐作)
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