2021.12.03 事件・トラブル
舞洲物流倉庫火災、アスクルの出荷が停滞…医薬品会社なども出荷停止に
大阪市此花区の人工島・舞洲の物流倉庫で11月29日午前に発生した火災は、3日経った2日夕になっても鎮火していない。隣接地に物流センターを持つアスクル(株)は、30日に一部の出荷業務に手を付けたが、滞った状態は継続。火元の倉庫に商品を委託保管している企業も多く、関東の物流センターなどから商品を出荷するなど対応に追われている。

消火活動の様子(12月1日:大阪市提供)
工場や倉庫が集まる一帯が一部道路が通行止めに、トラックが渋滞の列
市によると、同日午後に消防隊が屋内に進入し、火勢をほぼ制圧した状態。とはいえ、再燃のおそれがなくなったわけではなく、過去に発生した同様の大規模倉庫火災では、鎮火までに12日間を要したという。
火元は(株)日立物流西日本の6階建ての倉庫。すでに天井は抜け落ち、煙はいまだに立ち込めている。焼失面積は4万平方メートルに届く勢いだ。工場や倉庫が集まる一帯は、一部道路が通行止めになっており、トラックが渋滞の列を作っている。火元の倉庫は窓などの開閉部が少なく、これまでの消火作業の妨げになっていた。
アスクル物流センターには作業員や輸配送車両が入れず
アスクルによると、同社の物流センター内に作業員や輸配送車両が入れない状況で、出荷業務の停止を余儀なくされている。一部地域には、他エリアにある物流センターからの出荷を調整。出荷ができない注文については、メールかFAXで個別に連絡しているという。また当面の間、物流センターからの当日配送サービスは中止となる。
2日現在、出荷を停止している地域は大阪府、兵庫県、岡山県の一部。配送予定の目安を翌日~3営業日程度として一部出荷を再開している地域は兵庫県、京都府の一部と、奈良県、和歌山県、滋賀県、香川県、高知県、愛媛県、徳島県の全域。3営業日以上かかる注文については個別に連絡。家具商品に関しては出荷を停止している。
家具商品のみ出荷を停止している地域は石川県、福井県、富山県の全域。アスクルが運営する個人向けECサービス「LOHACO」も同様で、一部地域のみ他エリアの物流センターから順次、出荷する状態が続いている。
クラシエ製薬の自社配送センターもほぼ出荷停止、医薬品関連企業にも影響
アスクルと同様に、自社配送センターが火元に隣接するクラシエ製薬(株)なども、ほぼ出荷停止の状態。製品や商品を委託保管先としている医薬品関連企業なども、倉庫への立ち入りができないため、被害状況は確認できないままでいる。
自社の物流センターとして使っている医薬品関連企業は、日本ジェネリック(株)、大原薬品工業(株)、シスメックス(株)、日本ベーリンガーインゲルハイムなど。それぞれ関東地方の物流拠点からの振り替え対応を図りつつある。また、切削工具販売の住友電工ハードメタル(株)も、製品出荷への影響を最小限にと、千葉県の拠点から配送業務を始めた。
シスメックスでは、倉庫に入れず、室温保管試薬や消耗品などの保管委託商品の被害状況は未確認のまま。在庫品の被害に伴い、一時的な納期遅延が発生する可能性があるが、生産活動への影響はなく、計画の前倒しなどで商品供給の安定化を図りたいとしている。
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