2021.05.07 通販支援
佐川急便決算、純利益57%増の743億円…EC市場拡大で過去最高を更新
佐川急便を傘下に持つSGホールディングスがこのほど発表した2021年3月期(20年4月~21年3月)連結決算は、営業収益が前期比11.8%増の1兆3120億8500万円、営業利益が同34.8%増の1017億2600万円、純利益は同57.2%増の743億4200万円となった。
ワクチン輸送を受託、自治体との実績は200件超
新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、購買行動の変化などでEC市場が急拡大し、宅配便に対する社会のニーズが高まっている。これらの影響を受け、各段階利益で過去最高を更新して増収増益となった。
来期までを期間とした3か年の中期経営計画の2年目として、進化する物流ソリューションの提供を目的とした先進的ロジスティクスプロジェクトチーム「GOAL(GO Advanced Logistics)」による提案領域の拡大を図っている。取り組みの1つとして、現在はコロナウイルスのワクチン輸送を手がけ、全国の施設を活用して温度管理を含む保管や小分け作業、摂取場所への配送を一括して受託。4月末現在、自治体との受託実績は200件を超えている。
デリバリー事業の営業利益は21%増
また、本格稼働を開始した次世代型大規模物流センター「Xフロンティア」は、一日の処理個数実績が想定値の35%増となるパフォーマンスを発揮。急増中のBtoCの荷物に対応し、安定した品質でサービスを提供できている。
中核事業であるデリバリー事業の営業収益は前期比6.2%増の1兆149億5200万円、営業利益は同21.8%増の714億9600万円。主要商品の取扱個数は同6.7%増の14億300万個で、うち飛脚宅配便は同7.2%増の13億4700万個だった。
BtoBの取扱個数は回復基調にあるが、減少。BtoCの取扱個数はEC市場の拡大を背景に増加した。平均単価については、相対的にサイズの小さいBtoCの荷物が増加したことで、微増にとどまった。「Xフロンティア」に代表される輸送ネットワーク全般の整備と、デジタライゼーションなどによる生産性向上の取組みで、安定したサービスが提供できている。
ロジスティクス事業は営業利益53%増
ロジスティクス事業は、営業収益が前期比53.0%増の2078億800万円、営業利益が同517.8%増の127億4500万円。上期に海外における個人用防護具の緊急国際輸送を継続的に受託。下期以降、既存顧客の物量回復に加え、コンテナ需給がひっ迫する中で航空、海上コンテナのスペースを確保できたことで、フレイトフォワーディングの収益が増加した。
これらの業績と足もとの状況を踏まえ、22年3月期の通期業績予想は、営業収益が前期比1.0%増の1兆3250億円、営業利益が同5.2%増の1070億円、純利益は同0.5%減となる740億円を見込んだ。想定取扱個数は前期並みの14億300万個とした。
デリバリー事業は、適正運賃収受の取組みを継続しつつ、拡大するEC市場などへの対応や、「TMS(Transportation Management System)」などのソリューションを強化、「Xフロンティア」によるキャパシティ増加と輸送ネットワーク強化などに取り組む。ロジスティック事業は、グローバルなフォワーディングネットワークの強化とともに、越境通販の拡販を進めるとした。
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