2021.03.22 通販会社
ワタベウェディング、筆頭株主が千趣会から医薬品大手・興和に移行へ
(株)千趣会と子会社の(株)ディアーズ・ブレインが持つ持分法適用関連会社で、ウェデイングサービスを展開するワタベウェデイング(株)はこのほど、医薬品製造などを手がける興和(株)の完全子会社になると発表した。興和を割当先とする総額20億円の第三者割当増資を実施し、ワタベは非上場となる。大株主の千趣会などは、それぞれの保有株式を一部無償でワタベと興和に譲渡することで合意している。
資本業務提携も解消、事業再生ADR手続きを利用
第三者割当が行われた場合、ワタベは千趣会の持分法適用関連会社から除外。2015年7月に締結した千趣会とディアーズ・ブレイン、ワタベ間の資本業務提携契約も解消となる。
ワタベは興和の支援を受ける前提として、私的整理の1つ「事業再生ADR手続き」を利用する。法的な倒産手続きとは異なり、政府の認証を受けた第三者機関を介して、経営難の企業と金融機関などの債権者などが再建を話し合う仕組み。民事再生手続きのように裁判所を通さず、早い再建ができる利点があるとされ、これまで通りの事業継続をめざす。
婚礼のキャンセルで昨年末で8億6300万円の債務超過に
コロナ禍の影響で、ワタベは主力の海外挙式の多くが中止となったほか、国内でも婚礼のキャンセルや延期が相次ぎ、業績に大きな打撃を受けていた。2020年は希望退職者を募り、営業拠点を閉鎖するなどしたが、年末時点で8億6300万円超の債務超過に陥っていた。
20年12月期の業績は、売上高が前期比61.1%減の196億7800万円、営業損失が109億8300万円(前期は6億2900万円の営業利益)を計上。純損失は117億3800万円(前期は2億800万円の純利益)となっていた。
医薬品の興和は名古屋やハワイにホテルを所有
ワタベは1953年創業。ハワイでのリゾート婚ビジネスをいち早く手がけるなど、海外での結婚式を主力としていた。東京・目黒の「ホテル雅叙園東京」や、全国で「ホテルメルパルク」(旧郵便貯金会館)も運営している。受け入れ先の興和は、鎮痛消炎剤「バンテリン」や胃薬「キャベジン」など医薬品事業で知られ、地元・名古屋とハワイにホテルを所有する。
ワタベは、事業再生ADR手続きによる事業再生計画案を説明する第1回債権者会議を4月5日に、協議のための第2回債権者会議を同26日に、決議のための第3回債権者会議を5月27日に、それぞれ予定。臨時株主総会を翌日の28日に予定している。千趣会も同日に臨時株主総会を開催し、無償譲渡の実行日は6月23日を予定している。
千趣会によると、取引の実行を受けて、同社の2021年12月期第1四半期の個別決算で、関係会社株式評価損として6億2300万円の特別損失を計上する予定。通期連結業績予想への影響については精査中としている。
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