2020.12.16 行政情報
国セン、今年の消費者問題10 大項目を発表…ECトラブル目立つ結果に
独立行政法人国民生活センターは15日、この1年を振り返る「消費者問題に関する2020年の10大項目」を発表した。今年は新型コロナウイルスで明け暮れた1年。日常の消費生活でも「便乗した悪質商法」が見られたほか、「インターネット通販」や「定期購入トラブル」など、EC・通販をめぐる相談が目立つ年になった。
コロナ関連の便乗商法やキャッシュレス決済の不正利用が頻発
新型コロナウイルス感染症の流行により、社会や暮らしが大きく変わる中、同センターは、ホームページに特設ページ「新型コロナウイルス感染症関連」をいち早く開設。便乗商法についての注意喚起や、除菌・消毒・手指洗浄用アルコールに関する情報提供を行った。また「給付金関連消費者ホットライン」を開設し、対応した。
今年は「キャッシュレス決済」の利用が進んだ。昨年10月の消費税増税のタイミングで開始されたキャッシュレス決済利用によるポイント還元事業に加え、コロナ禍での巣ごもり需要などによるネット通販の利用増加や、現金の受け渡しが避けられる利点なども後押し。一方で、(株)NTTドコモなどのキャッシュレス決済サービスで不正使用の発覚が相次いだ。
「デジタル・プラットフォーム企業の役割」も重視された1年に
安心・安全なプラットフォームづくりに向けたコミュニケーション強化策の一環として、楽天(株)が国民生活センターとの恒常的な意見交換を開始するなど、消費者トラブルなどに対する「デジタル・プラットフォーム企業の役割」も重要視された1年だった。
オンラインによる消費者取引の多くに介在し、すでに重要な社会基盤となっている。8月には消費者からの信頼性の確保に向け、「デジタル・プラットフォーム企業が介在する消費者取引における環境整備等に関する検討会」から論点整理が示された。
ネット通販のトラブルが全体の30%超、お試し→定期契約の相談が過去最高
コロナ禍を受けてEC・通販需要が急増する中、5月には「ネット通販のトラブル」が相談全体の30%を超えた。定期購入をはじめ、詐欺・模倣品サイトや情報商材、マルチ商法などのネット広告や、SNSがきっかけとなる消費者トラブルが多くなっている。ネット通販に関する全相談件数は23万5807件(前年は21万5949件)。また、高齢者によるネット通販やデジタルコンテンツに関する相談が多かったのも特徴の1つだった。
ネットの販売サイトで「お得にお試し」のつもりが、いつの間にか「定期購入契約」になっていたなど、定期購入に関する相談は過去最高を記録。健康食品のデータでは5万2402件の相談数で、前年を7655件上回った。20年版の「消費者白書」でも公表されたほどだ。
「1回目は90%OFF」「初回実質0円(送料のみ)」など、通常価格より低価格で購入できることを広告する一方で、数か月間の「定期購入」が条件となっている健康食品や飲料、化粧品などの通販に関しては、消費者庁の「特定商取引法及び預託法の制度の在り方に関する検討委員会」からも、規制や法執行の強化などの意見が示された。
「今年の10大項目」には、こうした苦情や相談とともに、消費生活にも関わる「改正民法施行」や、「国民生活センターが創立50周年」を迎えたことなども挙げられている。
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