GMOペイメントゲートウェイ(株)が11日発表した2020年9月期(19年10月~20年9月)連結決算は、売上収益が前期比22.7%増の330億4600万円、営業利益は同8.6%増の103億8800万円、当期利益は同44.7%増の76億2400万円となった。
巣ごもり消費の増加でEC関連決済が好調、決済代行は22%増
新型コロナウイルスの感染拡大は、旅行やチケットサービスなどの一部業種や対面決済加盟店の取扱高減少があったが、巣ごもり需要の増加により限定的な影響となった。オンライン課金分野・継続課金分野でのEC市場は順調に成長。対面分野でも、サービス提供の拡大で、決済代行事業が増収となった。後払い型の決済サービス(GMO後払い)の取扱高が順調に推移し、金融関連事業も増収となった。営業利益は業績予想を上回る結果となった。
セグメントの業績では、決済代行事業の売上収益が前期比22.5%増の230億3700万円、
セグメント利益は同15.4%増の115億8000万円となった。EC市場とキャッシュレス決済の拡大で少額決済が増加傾向にあり、日用品やデジタルコンテンツ、公金・公共料金などの決済増加も反映。決済処理件数は決済処理金額の成長率を上回り、同43.2%増と好調に推移し、同分野の売上収益増に貢献した。
返金サービス・早期入金サービスも好調
金融関連事業は、売上収益が前期比25.9%増の94億1600万円、セグメント利益は同8.8%減の17億9900万円となった。GMO後払いはコロナ禍で一部事業者に影響を与えたが、順調に推移。海外事業者向けのレンディングサービスなども伸長した。返金サービスはコロナ禍で中止になったイベントなどのチケット代金の返金需要で伸長、早期入金サービスも前期比で増収となった。セグメント利益については、前期に生じた一時的な費用の減少が発生していないことや、一部サービスの売上収益減少の影響により前期比で減少した。
決済活性化事業では、売上収益が前期比4.9%減の6億200万円、セグメント利益は同29.8%減の7700万円。マーケティング支援サービスは事業の再構築で減収となったが、コロナ禍の影響によるEC市場の拡大に伴い、インターネット広告の需要が高まっていることから、今期計画を上回る進捗となった。
物販以外のサービス領域や生活密着分野の決済オンライン化も進展
21年9月期の通期(20年10月~21年9月)連結業績予想に関しては、売上収益が前期比20.4%増の397億9200万円、営業収益は同25.0%増の129億8500万円、当期利益は同4.0%増の79億3000万円を見込んだ。
EC市場は、BtoC-EC市場がスマートフォンの利便性の高まりや物流の改革など外部環境の変化が好影響を及ぼし、高成長を継続。また、BtoBのEC化やCtoCのEC化などECの領域自体も拡大している。加えて、物販以外のサービス領域や生活密着の分野などでの決済オンライン化も着実に進行している流れが後押しする状況にあるとし、すべてのセグメントで売上収益の拡大を見込んでいる。
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