アリババグループ傘下のBtoCのECプラットフォームである天猫(Tモール)は、毎年6月18日前後に開催する大型セール『天猫618ショッピング・フェスティバル』の正式販売を、1日から開始した。参加ブランド数は前年比2倍の10万超、予約販売開始10時間後の流通総額は前年比 50%増を記録した。日本ブランドの初日の売上高は前年比42%増となった。
初日売上高は前年比3桁増
「天猫618」は、11月11日の「天猫ダブルイレブン・ショッピング・フェスティバル(W11・独身の日セール)」に次ぐ大規模キャンペーンだ。今年の「天猫618」は5月25日午前0時から予約販売を開始、正式販売は6月1日午前0時から始まり、同20日まで続く。 今年も快調な出足を示し、正式販売開始からわずか3分で1000万人以上がアクセス。3分で1億元以上の商品が購入され、初日の売上高は前年比3桁増となった。
新規参加ブランド数は64%増
新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、世界的な渡航規制が続く中、越境ECプラットフォーム「天猫国際」は、海外ブランドが中国市場にアクセスするための重要な入り口となっている。今年は、92の国と地域から2万5000以上のブランドが参加し、40万点以上の新商品を提供。天猫国際からの新規参加ブランド数は前年比64%増となった。
ラグジュアリーブランドが増加傾向
特に、ラグジュアリーブランドの参加数は約180に上り、昨年の「W11」の約2倍。コーチやエムシーエム、セオリーは初めての参加となり、バーバリー、モンブラン、カルティエ、マイケル・コースは、天猫と共同開発した「天猫618限定」の特別仕様の商品を提供している。
アップルは天猫旗艦店限定で、新型「iPhone 11」をはじめとするさまざまな製品のプロモーションを展開。iPhoneの売上は、正式販売開始から5時間で5億元を突破した。
また、タイやマレーシア、シンガポール、チリ、ロシアの地域旗艦店が初めて参加し、生鮮食品などの名物珍味を提供。6月にはオランダ、および日本の北海道が、それぞれの地域旗艦店を開設する予定でいる。
日本の美容機器は1hで売上400%増
日本の製品・ブランドでは、美容機器が販売開始1時間後の売上が前年比400%増となった。女優のチャン・ユウチー(張雨綺)が愛用する日本ブランド Artistic&Co.の美顔器 「Zeus」は、初日の販売額が1000万元を突破した。
マツキヨやサントリー、カルビーも出だし好調
また、マツモトキヨシが開始1時間で前年比 30%増の売上を達成。ドラッグストアのネット通販活用が加速している。海外旅行のマストバイ商品として人気の酒類や食品も好調な売上を記録し、サントリーの「山崎」や「響」などのジャパニーズウイスキーが数秒で完売し、カルビーの「フルーツグラノーラ」は販売開始1時間後の売上が前年比 250%増に達した。
日本からの輸入文房具も、販売開始半日で前年比315%増の売上となった。特に 人気の高い「ほぼ日手帳」の初日の売上は、通常の単日売上の15倍に相当し、8種類の商品が完売した。
Tモールとタオバオのマーケティングとオペレーションの総責任者を務める劉邦・アリババグループ副社長は、「3月以降、オンライン消費はパンデミック後の復活を見せており、タオバオとT1モールで観測された売上の反発は非常に励みになっている」とコメントしている。
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