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2019.09.05 マーケティング

売上120億円超!ニコリオが3年で売上を急激に伸ばせたワケ

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「悠悠館」の屋号で健康食品や化粧品の通販を展開していた(株)ビアンネは、7月4日付で(株)ニコリオに社名変更した。合わせて屋号も「ニコリオ」に統一すると発表した。同社は麹由来の酵素をフューチャーした『こうじ酵素』や酪酸菌・ビフィズス菌含有のサプリ『Lakubi(ラクビ)』といった主力商品の売上拡大を実現し、売上高の倍増を続けるといった急成長を遂げている。その背景には3年に渡る(株)ダイレクトマーケティングゼロ(以下、DM0)の力強いコンサルがあるという。本稿では、ニコリオ急成長の裏側に迫る。

 

ニコリオの主力商品「こうじ酵素」(写真左)と「Lakubi」

 

2018年度・売上高120億円まで成長

 ニコリオの通販事業の歴史は長く、19年で通算20周年を迎える。売上高は横ばいが続く時期が長かったが、15年度から伸び始め、17年度に約54億円、18年度には売上高120億円に到達した。

 目覚ましい成長についてニコリオの中上元弘社長は「DM0との出会いがなかったら実現できなかった」と話している。中上社長とDM0の田村雅樹社長に対談で振り返ってもらった。

 

 

 ーーDM0のコンサルを導入した経緯を教えてください。

 

 ニコリオ中上社長(以下、中上):もともとDM0さんの名前は知っていましたが、コンサルをお願いするようになったのは2016年の後半からです。一緒にやらせてもらうことになったきっかけは、私が(DM0の)田村社長が登壇しているセミナーに出席したことでした。LTVが伸び悩んでおり、CRMについて「うちも何かやらなきゃいけない」とは思っていながら何もできていなかった当時、田村社長の講演に感銘を受けDM0さんに私自ら相談を持ちかけたのがはじまりです。

 

ニコリオの中上社長


 CRMを「何かやらなきゃいけない」とは思いつつも、CRMの具体的な課題が見えている訳でもありませんでした。「何かしなくちゃいけないけど、何をしたらいいかわからない」という状態だったのですね。DM0さんにはまず、あらゆる数字やデータの出し方をレクチャーしてもらい、データの見方から教わりました。


 DM0田村社長(以下、田村):そうでしたね。当時、中上社長がデータやマーケティングへの造詣が深いこともあってニコリオさんはデータ出しの速度がかなり早かったですね。おかげでKPIの整理やLTVマップによる課題の明確化と優先順位付けが一気にできましたね。

 

おまとめ配送率を倍増させたのは「逆転の発想」

 ーー最初に着手した具体的な施策は何でしたか?

 

 田村:LTVインパクトの大きい、主力商品である『こうじ酵素』の”おまとめ施策”を強化したのが最初でしたね。

 

 中上:そうでした。この施策の成功が、当社が売上倍増を続けられる基礎となりましたね。

 実はDM0さんのコンサルを導入する以前から、アップセルでまとめ買いをプッシュするという取り組みはしていました。その頃は、確認画面でゴリゴリの売り込み色が強いプッシュの仕方でした。ここをDM0さんからアイディアとクリエイティブをもらい、いわば「売らない手法」変更しました。

 

 ーー「売らない手法」とは?

 

 中上:以前の「お得になるのでまとめ買いしてください!」という売り込みではなく、落ち着いた選択肢の提示に変えたのです。「まとめ買いを選んでいただいた方が便利ですし、お得になります。こっちの方がいいですよね」とお客さまに冷静に選択していただく流れにしました。

 

 田村:かなり成果が出ましたよね。

 

 中上:はい。変更前は40%だった”おまとめ”購入率が大きく向上しました。「こうじ酵素」の購入ユーザーのうち多くの人がおまとめ配送を選択してくれるようになりました。

 

 田村:最初の施策で大きな成果が出せました。このことで、ニコリオさんのDM0の信頼度がアップしたと思います。ここから、任せてもらえるようになりましたね。

 

 中上:実は(DM0は)コンサルフィーが高額だったこともあり、半年以内に成果が出なければ・・・と思っていたんです。でも最初に確実に成果を出せるインパクトの大きいKPIを見つけてくれて、あっという間に売り上げにつながったのは「流石だな」と思いました。(DM0は)本当にすごいんだなって思いました(笑)

 

 田村:中上さん、飲み会などでよく話してくれますよね(笑)おまとめ施策の次に取り組んだのが”クロスセル施策”でしたね。

 

 

クロスセル率大幅UP!秘訣は「ロジック作り」

 ーークロスセル施策とは、具体的にはどんな取り組みをしましたか?

 

 中上:『こうじ酵素』を購入してくださったお客さまに『ラクビ』をクロス提案するようになりました。この施策も大きな成果に繋がるのですが、施策設計の段階でかなり悩みました。

 

 田村:そもそも『こうじ酵素』のクロス用商品がなかったんですよね。

 

 中上:そうです。当社は商品は沢山あるのですが、クロスセルを意識して開発した商品というものがありませんでした。そこでDM0さんと、「何をクロス提案するか?」「どんなロジックで提案するか?」ということを徹底的に話し合いました。

 

 田村:もともと2つの商品は相性が良さそう、と思っていました。ただ、お客さま側から見て、「商品をクロスセル提案される必然性」を感じてもらえるように、まずはロジックの設計をしたんですよね。

 

 中上:導き出されたロジックが「『こうじ酵素』と『ラクビ』は合わせ飲みしてもらうことによって、10倍パワーが増す」という訴求をしてクロス提案するというものでした。

 

 田村:そうそう、定例会で大盛り上がりしましたね(笑)

 

 中上:ただ、よく考えてみたら「酵素と酪酸菌は相乗効果がある」という学術データがあったので、このデータを軸に、一見すると相関性がなさそうな2つの別商品を合わせて買ってもらうためのロジックを一緒にブラッシュアップしていきました。

 

 ーー成果としてはどうでしたか?

 

 中上:もともと、0.4%と、あってないようなクロス率だったのですが、ロジックづくりによってクロス率が劇的に上がりました。すぐに『こうじ酵素』→『ラクビ』という提案と、『ラクビ』→『こうじ酵素』という提案の両方に取り組みましたが、クロスセルの成功率はほぼ同じです。この施策は、さらに経営インパクトが大きく、LTVが大きく向上しました。

 

システム再構築の要件定義から社員教育プログラムまで実施

 ーーそのほかにはどんな施策を取り組んだのでしょうか。

 

 田村:色々手がけさせてもらいました。継続プログラムの構築はもちろん、業界の定石ではありますが、クレジットカード決済を選択するお客様のLTVが高いので、決済にクレカを選んでもらえるよう細かいチューニングなどを施しました。EFOにあたる部分ですね。システムのリプレイス時にはベンダー選定や要件定義にも携わりました。そのほかには、社員教育の領域にも関わらせていただいています。


DM0の田村社長



 中上:田村さんを講師に迎えて、全社員が受講する研修プログラムを組んでもらいました。1回2〜3時間の講義を10回弱実施するというプログラムでした。通販やマーケティングの基礎といった座学から、実際に戦略設計や販売手法まで考えるワークショップ・グループワークまで全社員が学んでいます。

 

成果報酬額No.1!ニコリオ「急成長はDM0のおかげ」

 ーーDM0さんとの取り組みは総合的にはいかがでしたか。

 

 中上:DM0さんとF1新規からクロス、継続まで総合的に改革を行ったことで、全体的なLTVが向上→新規に予算投下が自信を持ってできるという好循環が出来上がりました。社員の中ではあまりわかっていない人もいるかもしれないのですが、ここ3年の急成長は、まさにDM0さんのおかげです。

 

 田村:当社のコンサルは固定費+成果報酬というセミアフィリエイトで提供しているのですが、18年のニコリオさんの成果報酬額は弊社の中でもNo.1でした。コンサル当初に、ニコリオさんの社員の方から「今は大した規模ではないかもしれないが、精一杯ついていって、DM0さんのお仕事の代表事例にうちも並ぶようになりますのでよろしくお願いします!DM大賞を獲りたいです!」と熱いメッセージを頂いたことがありました。

 

 まだ、DM大賞は獲得できていませんが、「成果報酬No.1」という形で当社のコーポレートサイトの事例として取り上げさせていただいたので、約束を果たせたかなと思っています。その時はあえて社名は出しませんでしたが、それがきっかけとなって取材につながったのも事実です。まさに今回の対談がDM0とニコリオさん取り組みが大成功したことの象徴だと思っています。

 

 また、社員数が7人だった頃から、お取引していることもあって、社員さんが40人近くに、会社が大きくなっていっていく姿をリアルタイムで見ることができて感慨深いです。

 

 中上:売上といった目に見える成果はもちろんなのですが、社内全体でデータ周りに強い組織になれたのはDM0さんのおかげだと思います。導入以前はクリエイティブ領域とデータ・マーケティング領域が分断していたんだなと改めて感じます。ラフ段階で出てくるもののレベルが格段に上がりましたね。

 

 田村:折角なのでお聞きしたいのですが、中上社長にとってニコリオさんのゴールとはどんなところなのでしょうか?

 

 中上:売上や利益を伸ばしていくのは当然ではありますが、単品リピート通販の世の中からの見え方を変えていきたいな、と思っています。いい会社も沢山ある一方で、怪しげな会社がいることも事実です。少しずつでも、サプリメントだったり単品通販っていうものの見え方を良くしていきたいと思っています。

 

 当社は7月に「ビアンネ」から「ニコリオ」に社名変更しました。社名変更に込めた思いはブランディングの強化ですが、それは「業界全体の見られ方を良くしていきたい」という思いも含まれています。

 

 DM0さんとの馴れ初めは私が田村社長のセミナーに参加したことだとお話ししましたが、その時のセミナーで一番記憶に残っている言葉があります。セミナー自体はテクニックの理論などの話だったのですが、田村社長が最後に「お客さまにフェアであってほしい」とおっしゃっていたんです。この言葉が、DM0さんにコンサルをお願いする一番のきっかけでもありました。

 

 ーー最後にニコリオさんの今後の展望はいかがですか?

 

 中上:新規のお客さまの獲得単価も高騰していますので、これまで同様に倍増というわけにはいかないかもしれませんが、DM0さんと一緒に解決していきたいと思っています。商品については、来年には面白い商品をいくつか投入できるかなと考えていることです。DM0さんとは、自社のことはもちろんですが、業界の健全化や底上げにつながるような面白い取り組みを一緒にやっていけたらいいなと思っています。

 

 田村:今から新規をがっつり獲得していきましょうね!引き続きよろしくお願いします!

 

 ーーありがとうございました。

 

(了)

(古川 寛之)

 

■ニコリオ

 

■ダイレクトマーケティングゼロ

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【プロフィール】

< 株式会社ニコリオ 代表取締役 中上元弘氏>

 東京大学経済学部卒業後、「アンダーセンコンサルティング株式会社(現アクセンチュア株式会社)」に入社。同社退社後、東京大学大学院経済学研究科経済学専攻修士課程に入学。修了後、知人のコンサルファームを経て、2005年に「株式会社ニコリオ」の前身である「株式会社ビアンネ」に入社。2007年に同社代表取締役に就任し現在に至る。

 


< 株式会社ダイレクトマーケティングゼロ 代表取締役 田村雅樹 氏 >

 早稲田大学法学部卒業後、「株式会社ベネッセコーポレーション」、大手化粧品会社を経て、2009年に通販専門のコンサルティング会社「ダイレクトマーケティングゼロ」を設立。通販化粧品・健康食品企業を中心に計550社以上の顧問・コンサルティングを行う。「AMIDAS」や「通販7指標必勝方程式」などの独自理論を打ち立て、クライアントの売上を20倍上げた実績をもつ。「DMA国際エコー賞」「ケープルズ賞」をはじめ「全日本DM大賞」などダイレクトマーケティングに関する賞を国内外で通算39冠受賞。著書に『ゼロからはじめる通販アカデミー』(ダイヤモンド社)がある。講演・寄稿等多数。

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