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2019.01.31 ECモール

楽天市場全店舗の送料統一、楽天が「ONE TARIFF」開始へ

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楽天(株)が30日開催した「Rakuten新春カンファレンス2019」で、同社の三木谷浩史会長兼社長は、これまで楽天市場の出店店舗が独自に設定していた送料を、全店舗で統一させる取り組み「ONE TARIFF」(ワンタリフ)構想を掲げた。

 

 

年内に送料無料ラインを設定

 送料はまだ決定しているわけではなく、今後、市場調査や楽天会員・店舗へのヒアリングなどを実施し、バランスが取れた適正な送料を設定する。楽天広報によると、現在決定しているのは送料のタイプを「●●●●円以上で送料無料」といった送料無料ラインを設定するタイプにすること、年内に送料が無料になる購入額を設定し、配送サービスを開始すること、年内に設定する送料無料ラインは冷凍や大型を除く通常サイズを対象にしていることの3つ。

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 また、送料無料を統一化した配送サービスの開始は、各店舗によって時期が異なるという。年内には送料無料ラインを設定するが、将来的には送料無料ラインに満たない通常の送料も統一化する見通し。

 

 三木谷氏は全店舗で送料体系を統一する取り組み「ONE TARIFF」について、「楽天の歴史のなかでも最大のチャレンジかもしれない」と語った。また、「楽天グループとしても、ここにかなりの資金の投入をする準備がある」と話し、まだ検討段階だが、新たに設定する送料無料ラインが、これまで店舗がそれぞれ設定していた送料無料ラインを大きく下回った場合など、楽天側で補填する可能性に含みを持たせた。

 

 

三木谷氏「配送の統一性がないことが楽天市場の弱点」

 三木谷氏は送料統一の背景について、送料を含めた配送に関する統一性がないことが楽天市場の弱点になっているとし、送料に関するECサイトの満足度調査で、楽天市場がやや満足・満足を合わせた満足度が52.9ポイントであるのに対し、Amazonが65.5ポイントと、Amazonに大きく差をつけられている点を挙げた。

 

 

 また、ECサイトで送料が原因で購入をやめたケースは、Amazonが57.4%であるのに対し、楽天市場が68.3%に上っていた。別のECサイトの送料についての調査でも、AmazonとZOZOTOWNと比較して、楽天市場が多くの項目で負けていた。また、配送料の設定については、配送料タイプについての調査で、最も魅力的な送料スキームが「送料無料ラインの設定」(64%)だったことから、送料無料ラインを統一する方向性となったとした。

 

 

 

南米ECモール「メルカドリブレ」は送料無料ライン統一で成長率28%増

三木谷氏は「配送に関する統一性がないという弱みを克服すれば、皆さんと一緒に20~30%のさらなる成長が実現できると思っている」と強調。送料統一による成長の根拠として、三木谷氏の友人であるマルコス氏が経営する南米最大のマーケットプレイス「メルカドリブレ」の事例を紹介した。メルカドリブレは、2013年ごろから流通総額が平行線を辿っていたが、送料無料ラインを統一してから28%向上した。

 

 

 三木谷氏は「送料の全店舗統一という難題に取り組んでいきたい。それによって楽天市場全体としての満足度が飛躍的に向上し、買い物がどんどん増える」として、出店店舗にも協力を求めた。

 

 通販業界では、配送料タイプとして、送料無料ラインを設定するタイプのほか、Amazonの年間3900円(税込)で送料が無料となる会員制度、ZOZOTOWNの送料一律200円など、対応が別れている。これまでは多くのECサイトが送料無料ラインを設定していたが、近年の物流会社による運賃値上げの影響で、ニッセン、ベルーナ、白鳩などが昨年から送料無料を廃止し、一定の購入額に到達すると送料を値引きする料金体系に改定した。

 

送料無料ラインは2000円が目安か

 楽天は、物流費の高騰にもかかわらず、楽天市場の弱点でもある配送の統一性のなさを解消するため、送料無料ラインと、全店舗の送料を統一化する方向に舵を取った。全店舗を巻き込んだ一大プロジェクトとなるが、楽天側で店舗の商品を配送するワンデリバリーのネットワークを構築できれば、楽天側で送料はコントロールしやすくなる。また、楽天市場では店舗それぞれに送料無料ラインが設定されていたが、統一された送料無料ラインは、複数の店舗での合計金額も対象になる可能性も出てきた。楽天の広報担当者はこの点について「検討の対象となる」と話した。

 

 昨年スタートした全店舗の決済手段を統一する「ワンペイメント」に続き、今年は全店舗の送料統一が掲げられた。送料の設定について注目が集まるが、同カンファレンスでは、配送に関してはAmazonと比較することが多く、楽天市場の送料無料ラインは、Amazonの会員外の送料無料ラインである2000円が1つの目安と考えられそうだ。

 

(山本剛資)

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