2016.11.11 ECモール
楽天Q3は増収減益…モバイル比率が6割・ECは改善傾向に
楽天(株)が10日発表した2016年12月期第3四半期(1~9月)連結決算(国際会計基準)は、売上高が前年同期比8.7%増の5593億5700万円、営業利益が同9.3%減の752億300万円、純利益は同3.3%増の439億5800万円と、増収減益となった。
インターネットサービス、Fintechはそれぞれ増収だったが、国内ECでポイント還元プログラムなどの積極的な販促活動が影響し、減収となった。
ECを含む「インターネットサービス」の売上高は、同13.4%増の3481億3400万円、セグメント利益は同22.5%減の403億8000万円となった。
「楽天市場」「楽天トラベル」などを含む「国内EC」は、Q3(第3四半期・7~9月)の売上高が同6.7%増の773億円、営業利益が同17.3%減の207億円となった。「楽天カードの利用で4倍」「アプリでの購入で5倍」といった「スーパーポイントアッププログラム」(SPU戦略)が奏功し、楽天市場ユーザーの購入者数は同10.9%増、新規・復活購入者層は同5.6%増、注文件数は同17%増となった。
国内ECの営業利益は、SPU戦略の影響もありマイナスとなったが、Q2(4~6月)は売上高6.9%増、営業利益24.6減となっており、Q3では回復傾向も見られた。同社は「(国内ECの利益は)Q2が底打ちで、第3四半期から改善基調になっている」と話した。Q3の国内EC流通総額は、同10%増の7554億円となった。
「楽天市場」のモバイル流通総額比率は、同8.5ポイント増の59.8%となった。モバイル比率は購入実績では6割だが、アクセスは7割に上る。また、モバイル流通のうち、アプリユーザーの年間購入額は、WEBユーザーと比較して2万5000円プラス(15年9月)となった。2014年7月ではプラス1万5000円だったが、その後プログラムを改善し、約1年で2倍に拡大した。楽天市場での楽天カード決済比率は、同49%増だった。
広告収入は夏に複数のサービスを開始し、9月でプラスに転じた。成果報酬型の広告、ユーザーをターゲティングし、ユーザーごとに適切なクーポンを配信する「クーポンアドバンス」など、新しい技術を取り入れて品質を向上させつつ、広告収益を拡大させている。
Fintech(Q3期間)は、売上高が同5.3%増の730億円、営業利益が同2.5%増の155億円となった。楽天カードは売上高が同18.2%増の352億円、営業利益が同45.3%増の77億円となった。楽天銀行・楽天生命も増収増益となったが、楽天証券は株式市況の影響を受け、減収減益となった。
今後のECは、マーケットプレイスの「楽天市場」、他のECサービスも利用できるオープン型ECモール「Rebates」、決済サービス「Rakuten Checkout」、CtoCサービス「ラクマ」「FRIL」をベースに、ポイント連携などにより売上拡大を図る。
※「資料掲載企業アカウント」の会員情報では「通販通信ECMO会員」としてログイン出来ません。
資料DLランキング
-
1
【成功事例7選】EC×LINE公式アカウント活用
-
2
Yahoo!ショッピング店を検索対策で売上アップ
-
3
これでセールを逃さない!EC年間イベントカレンダー
-
4
Amazonビッグセールで 売上を8倍までのばした 広告運用術
-
5
会員数2,500社以上、日本最大級の会員制サポートサービス「ECマスターズクラブ
ニュースランキング
-
1
【7月4日14時更新:物流配送状況】日本郵便/ヤマト運輸/佐川急便/西濃運輸/福山通運
-
2
ネット通販の「後払い決済」でトラブル増、定期購入が8割占める…国民生活センター
-
3
LINEヤフー、アドフラウド対策の効果 LINE広告で2024年度下半期に約21億円
-
4
Yahoo!ショッピング、大型キャンペーン「超PayPay祭」がスタート
-
5
アマゾン、「デリバリーステーション」を全国6カ所に新設…当日配送拠点も16カ所で展開