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2012.09.13 コラム

★成功ネットショップ:『北欧、暮らしの道具店』(2)

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北欧雑貨のネットショップ『北欧、暮らしの道具店』は、実にたくさんのコンテンツがある。例えば、特集ページを見てほしい。

そこには、『夏を心地よく過ごすためのファブリック』『育児中のママにお勧めしたい北欧の道具』といった連載や、店長の自宅インテリアを紹介する企画など、北欧雑貨のあるライフスタイルについてさまざまなコンテンツがずらりと並んでいる。前回お伝えした、スタッフの私物を紹介する『スタッフの愛用品』や、『クラシコムの社員食堂』なども、人気のあるコンテンツだ。 ここまでコンテンツの充実に力を注ぐのは理由がある。“サイトのメディア化”という考えが根底にあるからだ。同店の経営者兼プロデューサーの青木耕平氏はこう話す。 「ネットショップの本質は、メディアだと思っています。ここでいうメディアとは、買い物云々の前に、記事があって、写真があって読み物として成立していることを指します。大量に仕入れて安く売りさばけるタイプの商材でない限り、メディアを意識したサイト作りは強く求められます」 その考えを突き詰めたら、サイトに掲載する記事の中身と、書店で販売されている雑誌の中身に違いはないという結論に至ったということだ。

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「雑誌は、編集長の確固たる編集方針があり、ターゲット層にふさわしい特集を考え、毎号、記事にしますよね。メディアを意識するとは、そういうこと。ネットショップでも、うちの場合なら、コアなターゲットである35~45歳の女性に向けて、北欧雑貨や北欧のライフスタイルを伝える特集をみんなで考えて記事にしていく。その記事を読みたいために訪れる読者を増やすべきだと思ったんです」 特に、同店で扱う北欧雑貨の場合、平均客単価は1万円前後。ふらりとやってきて、「つい、買ってしまった」という商品ではない。しかも、頻繁にリピートするタイプの商材でもない。だから、なおのこと、まずは北欧関連の特集を「読むために、たびたび訪れる」しくみを作り、お客様との永続的な関係を結ぶ必要があると考えたのだ。 「普段は記事を読むために訪れるけど、あるとき、本当にお気に入りの一品を発見して購入に至る。その後、また一読者に戻るけど、しばらくして、今度はギフト用の商品を購入する。こんな感じで、長きに渡りお客様との関係を築きたいなと。目先の利益に一喜一憂せずライフタイムバリューを高めることが重要で、そのための手段がメディア化でした」

 

全社員の編集スキルを一定以上のレベルに

「サイトのメディア化」の考えに至ったのは、ある種の危機感からだったと青木氏は振り返る。実は、2007年に『北欧暮らしの雑貨店』をオープンした当初、商品ラインアップは、北欧雑貨のヴィンテージ商品だけ。その特異性に悩まされた時期があったのだ。

 

「ヴィンテージ品は希少品なので頻繁に入荷できません。でも、ファンの方は大勢いらっしゃいますから、一度、100個仕入れると、その日中に60個はたちまち売れてしまう状況が続きました。アクセスは日々たくさんあるのに、常に在庫過少の状態。明らかに購入機会を損失していますし、来ていただいたお客様にも失礼です。その状況を打破するにはどうするべきか真剣に考え、メディア化という結論にたどりついたんです」 現在は、サイトに記事をアップする2カ月前には、何を特集するか、どんな内容にするか社員全員で編集会議をしている。1回の編集会議につき、1人1本の企画提出を必須としているため、毎回、7~8本ほど企画が集まる。そのうち、採用するのは2~3本。残りは、いつかブラッシュアップして使うためにストックしているので、ネタが尽きることはない。 お客様から問い合わせが多いことも、積極的に特集に反映している。例えば、「スウェディッシュ・グレーシュ特集」を組んだときは、「どの色のお皿を選んだらいいのか悩む」というお客様の相談に応えるようなコンテンツを作り上げた。

  

 

「編集するうえで心がけているのは、企画を立てるのも、記事を書いて写真を撮るのも、それをサイトにアップするのも、全員ができる体制を整えておくことです。企画を立てるのがうまい人、文章がうまい人などそれぞれ得意分野はありますが、全員が及第点以上のことをできるレベルにしなければなりません。社員の誰かがいなくなったら成り立たない状態を作ったら、それは経営者の責任です」

 

世界観の一致が生む統一感

企画の立て方、文章の書き方、写真の撮り方などは、大枠のマニュアルは用意している。といっても、それは、ごく基本的なもの。例えば、写真を撮る場合だったら、「必ず、自然光のもとで撮る」「露出やホワイトバランスに注意する」などだ。

「理由は単純。自然光で撮れば、蛍光灯の下で撮るほどにはカメラの腕が問われないからです。あとは、露出やホワイトバランスの調整など最低限のことを学んでおけば、誰が撮っても、一定以上の品質の写真ができあがります。その基本さえ押さえておけば、あとは好きこそものの上手なれ。各々が工夫してくれるんです」 同社は、サイトデザインも外注に出していない。カラーミーショップというASPサービスを利用して、社内で制作しているのだ。だからといって、素人くさい印象はまったくない。どのバナーも、どのページも、北欧雑貨のあたたかみのある雰囲気が全面に出ていて、お店のトーンは一定している。 「誰が特集を担当しても全体として統一感があるように見えるのは、おそらく、みんなの北欧雑貨に対する世界観が一致しているからです。こんな雑貨に囲まれてこんなふうに生きていきたいという思いが共通していると、おのずと、お皿にパンを載せた1枚の写真を撮る場合でも、雰囲気は似てくる。うちのお店らしい空気感のようなものが出るんですね」 昨年末には、それまで出店していた楽天市場からも撤退し、自社サイト1本に絞った。もっとも多いときで、売り上げ比が全体の35%を占めていた楽天市場を止めたのは、明確な理由があった。それについては、次回でお伝えしよう。(続く)

  

 

(出典:ASCII.jp - Web Professional) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 北欧、暮らしの道具店 http://hokuohkurashi.com/ 運営会社:株式会社クラシコム 従業員数:7名 オープン:2007年 年商  :2億2000万円 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ★成功ネットショップ:『北欧、暮らしの道具店』(1) ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

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