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2012.08.30 コラム

★成功ネットショップ:『北欧、暮らしの道具店』(1)

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集客に苦労し、多額の広告費を使ってリスティング広告を出稿したり、ショッピングモールに出店したりするECサイトは多い。しかし、そうした取り組みとは正反対といっていいアプローチで成功を収めているのが『北欧、暮らしの道具店』だ。「サイトのメディア化」という耳慣れない手法をどのように展開し、売り上げに結びつけているのか、運営会社クラシコムの青木耕平社長にお話をうかがった。(編集部)  

 

  スウェーデン、デンマーク、ノルウェーなど北ヨーロッパ生まれの「北欧デザイン」と呼ばれる家具や雑貨は、シンプルでモダン、かつ、あたたかみのあるところや、品質が高く使い勝手がよいところなどが支持され、世界中で多くのファンを得ている。 日本では、2006年に世界No.1の家具ブランド「IKEA」が再進出し、フィンランドを舞台にした日本映画『かもめ食堂』が多くの女性から支持を得るなど、北欧デザインはじわじわと浸透していった。 百聞は一見にしかず――。2007年に開業したネットショップ『北欧、暮らしの道具店』で販売している北欧雑貨の一部を見てみよう。 同店をのぞくと、写真のようなセンスの良い北欧雑貨がたくさん並んでいる。使用シーンがイメージできるので、「この商品があったら、毎日の生活が楽しくなりそう」という気持ちを喚起させる。 しかし、注目してほしいのはここだけではない。

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“ウソはない”が原動力

「北欧、暮らしの道具店」でもっとも印象的なのが、どのページを読んでも、書き手の並々ならぬ“思い”が伝わってくることだ。 例えば、先にも紹介した青いお皿のページを読むと、 「とーっても素敵な新作が登場しました!」 「なんだか心を掴まれる名前ですね〜」 など、その商品に書き手が強い興味を持っていて、ひいては、北欧雑貨や、それを販売する自分のお店のことも好きなんだというのが、文面のはしばしから滲み出ている。この“思い”は、サイトのほとんどのページで見ることができる。 なぜ、ここまで徹底できるのだろうか。 同店の経営者であり、プロデューサーでもある青木耕平氏はこう話す。 「“ウソがないから”に尽きると思っています。うちは、オープン当初から、文章も写真も、全部社内のスタッフだけで手がけているんです。文章のレベルはプロの書き手には劣るでしょうし、プロのカメラマンが狙ったようなアングルの写真は撮れません。でも、スタッフは全員、北欧雑貨の大ファンです。ファンだから分かる、見える視点がある。そこに“ウソ”はないから、訴えかける力が生まれるのだと思います」


青木氏のこの考えは、スタッフのワークスタイルにも貫かれている。クラシコムのスタッフ7名は、北欧の一般的な会社にならって、全員正社員として採用し、勤務時間は9時〜18時。週に2回、13時半から1時間、全員で社食を食べる。残業は一切させない。有給休暇もきっちり消化してもらう。社内のインテリアは北欧テイストに統一し、1人ひとりがL字型の広々とした机で仕事ができるようにするなど、仕事のやり方も徹底して“北欧スタイル”なのだ。

「『北欧のライフスタイルって良いよね』って言う会社の社員が、コンビニ弁当をかじりながら殺風景な事務机に座って深夜残業したら、それこそ“ウソ”ですよね。仕事のあらゆるシーンに北欧が根づいていれば、『北欧の雑貨は良い!』と全社員が本気で言えると思うんです」


心を掴む「私だったら……」の視点

青木氏の“ウソのない”ショップ作りのセオリーは、「商品を実際に使ってみる」ところにも表れている。その代表格が、同社の社員が商品を家で使ってみて、その使用感を伝える『スタッフの愛用品』というコーナーだ。実は、ここで紹介する商品は、本当に社員の私物になったもの。撮影のため、文章を書くために愛用品の“フリ”をしているのではない。福利厚生の一環として、月に8個程度の商品を社員に提供しているのだ。

「事前に、社員が使いたい商品をwishリストとして出してもらい、バイヤーがその月に売りたいと思っている商品とすり合わせながら、誰に、どの商品を提供するか決めています。社員は欲しかった商品が手に入るので、嬉々として『スタッフの愛用品』に記事をアップしてくれます。だからこそ、その商品のよさを、リアリティをもってお客様にお伝えできるのです」

実際、『スタッフの愛用品』コーナーは、同店の多くの人気を集めるコンテンツだ。記事をアップし、同時に商品紹介ページにも連動させると、その翌月は1.7倍、平均で1.95倍のコンバージョン率になる。それほど、お客様の関心は高い。

「『スタッフの愛用品』に限らず、どのページにも言えますが、大切なのは、“私の視点”です。『あなたのライフスタイルがこう変わりますよ』ではなく、『私だったら、こう使う』『私だったら、こう楽しむ』という視点があって、初めて人の気持ちは動き、結果として、読んでもらった人に『ライフスタイルは、こんなふうに変わるかも』と思ってもらえるんです」

 

北欧スタイルの環境下でのびのびと仕事ができ、実際に商品を使っている「私」が、「これ、ホントにかわいい!」と言った一言こそが、お客さまの心をグイと掴む。スタッフも、お客さまも、北欧雑貨好き同士。だからこそ、伝わる、分かる世界観があるのだ。 「僕に求められているもっとも重要な役割りは、社員の北欧雑貨と仕事に対する熱意を最大限に引き出せるように、職場の環境や仕組みを整えることなんですよね。それがきちんとしていれば、こちらが強制せずとも、ひとりひとりの社員が、どうやって表現したら北欧雑貨の魅力をより伝えられるのか、あれこれと創意工夫しながら自発的に行動してくれますから」 青木氏は、『北欧、暮らしの道具店』を運営するにあたり、「サイトのメディア化」という考えに至り、独自の方針でコンテンツを制作している。これについては、次回で詳しくお伝えしよう。(続く)

 

(出典:ASCII.jp - Web Professional

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北欧、暮らしの道具店 http://hokuohkurashi.com/ 運営会社:株式会社クラシコム 従業員数:7名 オープン:2007年 年商  :2億2000万円 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

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