2024.03.22 行政情報
食品通販会社は準備OK?「無添加」表示ガイドライン、3月末で見直し期間終了
無添加表示の注意点を示した「食品添加物の不使用表示に関するガイドライン」に基づく表示の見直し期限が、3月31日で終了する。一般消費者を誤認させるような無添加表示の排除が、どの程度進むのかが注目される。
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単なる「無添加」にも注意が必要
加工食品の「無添加」や「添加物不使用」といった表示については、一般消費者を誤認させる表現もあり、問題視されてきた。
その代表例として、パンの製造で使用される「イーストフード」や「乳化剤」の無添加表示がある。一部のパンメーカーでは、製造時にイーストフードや乳化剤と同様の作用を持つ物質を使用しているにもかかわらず、「イーストフード・乳化剤を不使用」とうたっていた。
また、単に「無添加」とのみ表示している菓子や総菜商品なども多い。その中には、不使用なのは一部の食品添加物でありながら、あらゆる添加物を使用していないと誤認させるものも見られる。
こうした無添加表示は一般消費者を欺くという批判が出ていたが、どのような表示が問題になるのかという目安があいまいだった。このため、消費者庁は2022年3月30日、「食品添加物の不使用表示に関するガイドライン」を公表し、注意すべき10類型を示した。
10類型の1つに、前述した「単なる無添加の表示」も挙がった。パッケージに「無添加」とのみ表示した場合、「着色料」が不使用なのか、それともあらゆる添加物が不使用なのかが不明。そこでガイドラインでは、「着色料不使用」などと、使用していない添加物を明示するように求めている。
「同一機能・類似機能を持つ食品添加物を使用した食品への表示」にも注意が必要となる。これには、「保存料不使用」と表示していながら、日持ちを長くするために保存料以外の添加物を使用しているケースなどが該当する。
また、「健康、安全と関連付ける表示」「健康、安全以外と関連付ける表示」も注意すべき表示に加えた。食品添加物が不使用であることを理由に、「安全である」「健康に良い」「おいしい」などとうたうことを指す。
食品添加物を使用した食品と不使用の食品を比較した場合、科学的な見地から、どちらがより安全か、より健康に良いか、という立証は難しい。味覚については、「無添加」と「おいしい」の因果関係を説明することが求められる。
販売サイトの広告もガイドライン順守が重要
自然志向食品の販売会社からは、「無添加が“売り”だったのでルール変更は痛手」という声も聞かれるが、根拠に基づかない風評の排除につながるという見方もある。
「化学調味料不使用」という宣伝が一人歩きして、過去に風評被害を受けてきた調味料業界も、4月1日から始まる同ガイドラインの本格運用に期待を寄せている。
取材に対し、日本うま味調味料協会の関係者は、「大手メーカーではガイドラインに沿った表示の見直しと切り替えができているケースもあり、まずはよかったと思う」と話す。「一方、ガイドラインについて正しく理解していない事業者もいて、それよりも、無添加表示を(無条件に)アピールできると思っている事業者もいる」という状況に頭を抱えているようだ。
同ガイドラインは、食品表示法に基づく食品表示基準(第9条)で定める表示禁止事項に該当するかどうかの目安となる。商品パッケージ上の表示を対象とする。
一方、インターネット上の販売サイトなど、パッケージ以外の表示については、景品表示法などで対応することになる。
表示の見直し期間の終了が目前に迫る中、デジタルショッピングモールや食品メーカーの販売サイトを見ると、いまだにパッケージや広告に「無添加」とのみ表示しているケースが散見される。
広告について消費者庁では、「ガイドラインにあるNG事例に当たれば、直ちに景表法違反となるわけではなく、(違反の)要件に合うかどうかが問われる」(表示対策課)と説明。「インターネット広告などであっても、ガイドラインを守る姿勢が大切」と話している。
(木村 祐作)
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