2023.04.03 行政情報
公取委、グリーン社会に関する事業活動で「独禁法上の考え方」を策定
公正取引委員会は、「グリーン社会の実現に向けた事業者等の活動に関する独占禁止法上の考え方」を3月31日付で策定した。グリーン社会の実現に向けた事業者の取組が一層、活発化・具体化すると考えられることから、「競争政策」の観点から取りまとめた。

法適用・執行の透明性と予見可能性を向上
気候変動問題は、国際社会の一致団結した取り組みの強化が急務となっている。日本では「地球温暖化対策計画」(2021年10月22日閣議決定)で、30年度や50年度の温室効果ガスの削減目標を明らかにしている。これらの削減目標を達成するためには、環境負荷の低減と経済成長の両立する社会、すなわち「グリーン社会」を実現する必要がある。
公正取引委員会は、グリーン社会の実現に向けた事業者の取組に関する新たな技術のイノベーションを妨げる「競争制限的な行為を未然に防止」するとともに、事業者の取組に対する法適用と執行に係る透明性および事業者の予見可能性を一層向上させることで、グリーン社会の実現に向けた取組を後押しすることを目的として、「考え方」を策定した。
「問題とならない行為」など3パターンに大別
グリーン社会の実現に向けた事業者の取組は、基本的に独禁法上問題とならない場合が多い。一方、個々の事業者の価格・数量、顧客・販路、技術・設備などを制限することなどで、公正で自由な競争を制限する効果のみを持つ場合、新たな技術のイノベーションが失われたり、商品または役務の価格の上昇や品質の低下が生じたりすることで消費者の利益が損なわれることになり、独占禁止法上問題となることがある。
「考え方」では、「独占禁止法上問題とならない行為」「問題となる行為」「問題とならないよう留意を要する行為」に大別。想定例を示しながら、独占禁止法上の問題についての判断枠組みや判断要素を説明している。
公正取引委員会は今後、市場や事業活動の変化、具体的な法執行や相談事例を踏まえ、継続的に「考え方」の見直しを行い、グリーン社会の実現に向けた事業者の取組を後押ししていくためにも、積極的に事業者からの相談への対応を行っていく考えを示している。
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