2022.04.21 調査・統計
21年国内キャッシュレス市場、初の100兆円超えに
(株)矢野経済研究所が20日発表した『国内キャッシュレス決済市場調査』の結果によると、コンタクトレス(非接触型)決済の拡大とモバイル化の進展などで拡大を予想。2021年度は初めて100兆円を上回る見込みを示し、22年度は約116兆円と予測した。

スマホ決済が日常生活に浸透
キャッシュレス決済市場はクレジットカード、プリペイドカード、デビットカード、キャリア決済などの現金以外の支払い手段で決済(支払)された金額とし、市場規模は決済額ベースで算出。調査は21年12月~22年1月、キャッシュレス決済サービス提供事業者に聴取した。
キャッシュレス決済サービスは、サービス提供事業者(主にイシュアとして、クレジット決済やプリペイド決済、デビット決済サービスを提供する事業者のほか、キャリア決済やコンビニ決済、後払い決済等のサービス提供事業者が存在)と、加盟店の新規開拓・管理をするアクワイアラから構成される。
新型コロナウイルスの感染拡大で一部の消費活動は抑えられたものの、非接触での決済ニーズの高まりやコード決済の利用が増加し、スマートフォンを用いた支払いが日常生活に浸透しており、モバイル決済のさらなる拡大が見込まれる。
キャッシュレス決済サービスがリアル店舗での客数回復の契機に
20年度の国内キャッシュレス決済市場(現金以外の支払い手段での決済総額)は、市場の大半を占めるクレジットカードの決済額は横ばいだったが、コード決済やハウス型プリペイド、ポストペイ(後払い)型電子マネーなどが市場を牽引したことにより、約98兆円に達し、21年度は約104兆円まで拡大する見込みで、さらに22年度は約116兆円を予測した。
コロナ禍にあって、物販系やデジタルコンテンツなどのECの売上高は拡大している一方、リアル店舗では来店客数の回復が求められている。対策として、店舗と顧客との間のコミュニケーション頻度や量を増やすことが必要となり、加盟店への支援策としてキャッシュレス決済サービス事業者がモバイルアプリの提供に力を注いでいる。
特典クーポンや加盟店からのメッセージ配信などでアプリからOMOに
例えば、コード決済事業者は、モバイルアプリを利用して、利用範囲を限定した特典クーポンや加盟店からのアプリ利用者へのメッセージの配信など、加盟店への送客をはかるOMO(Online Merges with Offline)につなげている。
また、モバイルアプリはキャッシュレス決済に加え、ショッピングや飲食(事前)注文、タクシー配車、ゲームなどさまざまな機能を持つミニアプリを搭載したスーパーアプリ化を進めており、利用者が使用機会を増やすことで、コード決済金額のさらなる拡大につながるとした。
今後、コロナ禍で抑制された消費活動の活発化や、国が推進するキャッシュレス比率の上昇などを背景として、クレジットカードの利用が増加するとともに、コード決済を始めとするさまざまなプリペイド決済もさらなる拡大を遂げる見通しで、25年度のキャッシュレス決済市場は、約153兆円まで拡大すると予測している。
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