2020.11.16 通販会社
ニトリと島忠、経営統合契約を締結…16日からTOB開始
家具・インテリア用品販売を手がける(株)ニトリホールディングスはこのほど、ホームセンターチェーンを運営する(株)島忠との間で経営統合契約を締結し、完全子会社化することで合意したと明らかにした。16日から株式公開買い付け(TOB)を開始する。
DCM制す、買い付け総額は約2142億円
島忠をめぐっては、同業のホーマックなどを擁するDCMホールディングス(株)が1株4200円でTOBを進めていたが、ニトリが3割高い5500円での対抗TOBを表明。DCMによる買い付け期限は16日までで、島忠はこれまでの賛同表明と応募推奨の意見を撤回し、ニトリの提案を受け入れて傘下に入ることを表明。島忠の「争奪戦」はニトリが制したことになる。ニトリによるTOBは12月28日まで。買い付け総額は約2142億円と、同社にとって初の大型M&Aとなる。
ニトリは経営統合契約に関し、TOBの決済開始以降も、島忠のブランドや経営体制、従業員の雇用の維持を表明。従来の家具・インテリア用品に加えて、ホームセンター商材や一般商材へ事業領域を拡大し、住まいに関する包括的なサービスを提供。ユーザーのさまざまなライフスタイルに対応した事業展開を狙う。島忠は、ニトリの店舗開発のノウハウを利用し、出店や販売の拡大が期待できると判断した。
島忠店内にニトリ出店、物流・ECも連携
ニトリは国内に541店舗、取扱商品の9割がPBだ。一方、島忠は首都圏を中心に60店舗を展開。ニトリは首都圏・都心部への「shop in shop型店舗」の相互出店などを通じた、島忠の出店態様の多様化や出店範囲拡大の推進などをはじめ、シナジー効果を最大限発揮するための業務提携内容を提言。物流やECに関わる内容も数多く掲げている。
まず、物流機能の共同開発によるコスト削減・資産効率の改善。配送管理を含めたノウハウの共有で、家具を含む商品配送の効率化で顧客拡大と満足度向上をめざす。さらに、ニトリが持つ「製造物流IT小売業」としての各種サプライチェーン上の機能提供で、コスト削減と改善スピードを加速。島忠にとってはニトリの海外サプライヤー活用による利益率の改善、共同調達によるコストの削減、効率的な広告販促活動の実現が可能としている。
EC基盤共有、島忠のEC強化へ
さらに、ECでの販売体制の強化を図る。島忠は現在、家具・インテリア商品を自社EC・シマホネットで展開。ニトリは独自のニトリネットを中心に、店舗以上に幅広い商品販売をECで展開中だ。ニトリカード会員、アプリ会員、ニトリネット会員を合わせた会員総数は約4000万人で、近年はアプリ会員への転換、新規加入を強力に推し進めている。EC基盤を共有することで、島忠のEC事業体制をさらに強化することが可能とした。
ニトリの20年2月期のEC売上は前年比14.6%増の443億円と、EC需要が急拡大。アプリ会員は780万人に達し、21年2月期の目標を900万人に置いている。統合後の商品の相互補完により、ECチャネルを通じて幅広い商品をより安価に、ユーザーに案内していくことが可能としている。さらに、共通ポイントの導入による相互送客と新規顧客獲得を通じた双方の販売拡大、顧客満足度向上などの実現をめざす。
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