2020.09.11 ECモール
アマゾン、1400社に20億円返金…値引額の出品者負担問題で
アマゾンジャパン(合)は、自社の通販サイトへの納入事業者約1400社に、総額約20億円を返金する方針を固めたことが明らかになった。公正取引委員会から、値引き販売分の一部を事業者に補填させるなどの行為は独占禁止法(優越的地位の乱用)に触れるとの指摘を受けていたが、返金を含む確約計画の認定申請をし、10日付で同委員会が認定した。
公取が18年3月に立ち入り検査
アマゾンジャパンは2018年3月、商品の値引き分の補填を納入業者に求めていたなどとして、公正取引委員会による立ち入り検査を受けていた。同委員会によると、アマゾンジャパンは16年5月の設立以降、取引上の地位が自社に対して劣っている納入業者に対し、金銭の提供を含めて同法違反が疑われる複数の行為があることを確認し、指摘していた。
それによると、アマゾンジャパンは自社の収益性の向上を図るため,自社システムへの投資に対する「協賛金」の名目で、仕入れ額の数パーセントの支払いを納入業者に求めたり、バナー広告を出すためなどの用途とした「共同マーケティングプログラム」で、サービスの提供を行うことなく、金銭を提供させたりしていた。
また、減額や返品の強要で取引先が仕入れ値を下げると、自社が抱える在庫分の値下げ相当額を、次の仕入れ時に減額するよう求める「在庫補償契約」や、過剰な在庫と判断した商品について、複数の返品基準に該当しないにもかかわらず返品に応じさせていた。
アマゾンは8月に改善策をまとめ、公取に確約手続き申請
アマゾンジャパンは8月下旬、納入業者から受け取っている協賛金や、納入業者に補填させた商品の値引き分の代金など、それぞれに「金銭的価値の回復」を行うことをはじめ、納入業者との取引に関する独占禁止法の遵守についての行動指針の作成、コンプライアンスの整備などを明確化した改善策をまとめ、公正取引委員会に確約手続きを申請していた。
公正取引委員会によると、確約手続きは調査を受けた事業者が改善計画をまとめ、同委員会が独占禁止法に規定する認定要件のいずれにも適合し、実行性があると判断した場合に、行政処分を見送る制度だ。確約計画が実施されることにより、金銭的価値の回復については現時点で、納入業者約1400社に対し、総額で約20億円と見込まれるとした。
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