2020.03.24 通販支援
宅配大手3社、宮崎県でバス活用の貨客混載配送「ホイホイ便」開始
佐川急便(株)、日本郵便(株)、ヤマト運輸(株)と日本工営(株)は23日、宮崎県西米良村の小川地区で、村営バス(コミュニティバス)による「貨客混載」を経由した配送事業「ホイホイ便」の本格運行を始めた。
3社共同の貨客混載は初の取り組み
貨客混載の取り組みは、すでに全国各地で実施されているが、佐川急便、日本郵便、ヤマト運輸の3社が共同で実施する取り組みは全国初。また、村営のコミュニティバス(白ナンバー)での実施は画期的な取り組みだ。「ホイホイ便」実施までの調査検討やコーディネートに関しては、日本工営福岡支店が技術支援を行ってきた。
同村の北東部に位置する小川地区(総世帯数55世帯、人口87人)は高齢化率が約58%で、人口減少と高齢化が進む中、生活サービス維持のための仕組みづくりが問われている。村営バスが平日に1日3往復(土日は1往復)しているが、運営は厳しく、宅配事業者にとっても集配効率が低下しつつある状況となっている。
地区間をバスで配送後、委託配送員が各戸へ配達
「ホイホイ便」は、村の中心部である村所地区から小川地区までの約21kmの区間、旅客と宅配荷物を村営バスに載せた貨客混載として運行した後、小川地区で村の委託配達員が村営バスから宅配荷物を受け取り、各戸へ配達する。
隣接する西都市から西米良村間では、宮崎交通バス(株)とヤマト運輸、日本郵便による貨客混載がすでに実施されており、「ホイホイ便」の運行開始で、同村は複数の貨客混載を運行する地域となる。貨客混載の面から見ると、西都市から同村までの「本線」に対し、村の中心部と小川地区を結ぶ「支線」を村営バスで担う位置づけとなる。
ホイホイ便は、各社の宅配荷物の共同配送のほか、地区住民らが村所地区と小川地区の間で荷物の輸送(村内便)を行う手段としても活用する。

過疎地での貨客混載モデルの構築へ
こうしたヒトとモノの移動統合化の取り組みで、人口減と高齢化が進む地域での効率的な配達モデルの確立とともに、村営バスの維持や村内の物流サービスの円滑化、CO2の排出量の抑制による環境負荷の低減、委託配達員による高齢者の見守りなど、総合的な住民サービスの展開・向上を行っていくプロジェクトでもある。
2017年9月の制度改正により、貸切バスやタクシーなどで貨物輸送と旅客輸送の「かけもち」が可能になり、併せて積載可能な貨物量の上限(350kg)の緩和など、貨客混載事業への規制が大きく緩和される傾向にあり、事業を推進する上では追い風となっている。
3社は、全国的に人口減少が進行する中、貨客混載の仕組みを活用することで、過疎地での輸送サービスを持続可能なものにする1つのモデルを確立していきたいと考えている。
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