2018.05.16 行政情報
消費者の4割、スマホLPの打消し表示を見落とす…消費者庁調査
消費者庁が16日発表した「スマートフォンにおける打消し表示に関する実態調査報告書」によると、スマホから商品やサービスを購入したことがある人の約4割が打ち消し表示を見落とし、内容を誤認して商品やサービスを申し込んだことがあるとわかった。消費者庁では「消費者が見落とすような打ち消し表示は問題であり、景品表示法に抵触する可能性がある」と呼びかけた。
消費者行動…「拾い読み」「下までスクロールしない」
消費者庁では、スマホはパソコンと比較して画面サイズが小さいことに着目。一般消費者が、強調表示がなされていた表示の打ち消し表示の内容を認識できているかの調査を行なった。調査では、スマホで表示に接する時の行動や、消費者庁が制作した架空のスマホ広告を基に、一般消費者1000人に対しスマホ画面上でのWEBアンケートを行なった。そのほか、12人による対面のグループインタビュー調査も実施し、有識者による研究会を開催し報告書にまとめた。WEBアンケートの対象者は20〜60代の男女1000人で、各年代性別がそれぞれ100人程度。
WEBアンケートの結果、一般消費者がスマホの表示に接するのは「自宅でくつろいでいるとき」が73.7%と最多で、66.5%の人は「目に留まった情報だけを拾い読み」していた。そのほか、「画面の下に内容が続いていてもスクロールして下まで読まない(40.4%)」、「関心のある情報を見つけると、すぐにハイパーリンクの文字列をタップする(38.2%)」といった回答もあった。また、スマホから商品やサービスを購入したことがある人のうち、39.2%が打ち消し表示を見落とし、内容を誤認して商品やサービスを申し込んでいた。
消費者庁、健食LPなど「アウト」表示例を用意
消費者庁が用意した架空のスマホ広告は、実在のスマホ広告表示を参考に、「アコーディオンパネル(※)に打消し表示をしたオンライン英会話のランディングページ(LP)」、「1ページ内にコンバージョンボタンと打消し表示があるが、スマホの画面上では同一の画面には表示されない健康食品のLP」、「強調表示に※印をつけ、離れた場所に打ち消し表示をしている情報通信機器のLP」など。これらの表示例は、景品表示法違反に該当する表示だとした。
架空のスマホ広告における打ち消し表示を見落とす割合も調べた。アコーディオンパネルに打消し表示をしたオンライン英会話のLP」では約9割が打ち消し表示を見落とした。また、アコーディオンパネルの展開ボタンをタップしなかった人は44.9%に上った。
健食LPのコンバージョン、約9割が打消し表示見落とし
「1ページ内にコンバージョンボタンと強調表示・打消し表示があるが、スマホの画面上では同一の画面に表示されない健康食品のLP」では、81.3%が打ち消し表示を見落とした。さらに、コンバージョンボタンをタップした人のうち、86.8%が打ち消し表示を見落としていた。同LPのケースでは、強調表示と打ち消し表示がスマホの一画面上で表示される部分も用意していたが、68.2%が打ち消し表示を見落とした。
「強調表示に※印をつけ、離れた場所に打ち消し表示をしている情報通信機器のLP」では、約9割が打ち消し表示を見落とした。
大元課長「違反とみられるスマホ表示、厳正に対処する」
消費者庁・表示対策課の大元慎二課長は「今回の実態調査を踏まえて、消費者庁が行なっているインターネット広告監視事業なども活用しながら、違反とみられる表示には厳正に対処していく」と話す。「スマホでは高い割合で打ち消し表示を見落としがちという傾向が明らかになった。消費者にもスマホで表示に接する際の行動を改善していただきたい」ともコメントしている。
消費者庁では、17年7月にもパソコンでのウェブ上の表示や動画での表示などの実態を調査した「打消し表示に関する実態調査報告書」を公表している(過去記事参照)。
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※アコーディオンパネル・・・折りたたみ式になっている表示。Q&A項目などをスリムに表示するため、「+」ボタンなどをタップすることによって情報量が増える表示形式。
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