2018.11.6

国交省と経産省、再配達防止の議論とりまとめを公表

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経済産業省と国土交通省は2日、宅配事業者、EC事業者、行政の3者で構成する「宅配事業とEC事業の生産性向上連絡会」で議論した再配達問題に関する今後の対応の方向性についての取りまとめを公表した。

 

 

※写真は5月に開催された第1回の議論のようす

 

「データ連携」「実態分析」「多様な受け取り方推進」に重点

 同連絡会では、宅配事業者とEC事業者双方のサービス・生産性向上を目指して、本年5月から計4回にわたり連絡会を開催。これまでの議論を受けて今回、宅配・EC事業者によるデータ連携や多様な受取方法の推進などに関する今後の対応の方向性についてとりまとめ、再配達削減に向けたメール・コミュニケーションアプリなどの活用や、消費者が不在時でも宅配便を受け取れるサービスの有効性について検証している。

 

 今回のとりまとめでは、今後対応を進める事項として(1)宅配事業者とEC事業者とのデータ連携の推進、(2)再配達の実態の詳細分析、(3)多様な受取方法の推進―を挙げた。

 

 このうち、(1)の宅配事業者とEC事業者とのデータ連携については、現在実施されているメール・コミュニケーションアプリなどを活用した配達予定日時の通知サービスや、WEB上での配達状況の確認、再配達の受付、受取日時の変更サービスについて報告。現制度では個人情報保護に課題があるため、来年以降に個人情報を保護する観点から検討を行うべきだとした。データ連携時の技術面・制度面での課題については、事業者ヒアリングなどを行った上で、関係省庁が検討を行う。

 

 (2)の再配達の実態については、国が29年に再配達問題に関する世論調査を実施したことをはじめ、国交省が再配達率調査を実施し、定点観測を行っていることが報告された。

 

アスクル、オルビスとウケトルなど事業者の取り組みも議論の中で紹介

 

 (3)の多様な受取方法の推進については、事業者により駅・コンビニ・マンションなどへの宅配ボックスの設置が行われ、コンビニ受取や置き配などのサービスも拡充されつつあると報告。その一方で、宅配ボックスの配達先情報の不足が宅配ボックスの利用の妨げになっているとの指摘があった。さらに、消費者が宅配ボックスなどから自宅まで荷物を持ち帰るという前提で荷姿・梱包を見直すべきだとした。

 

 また、再配達削減に向けた取組事例として、アスクル(株)が実施している、30分単位で配達時間を通知する配達サービス「Happy On Time」、オルビス(株)が(株)ウケトルとの提携により提供している「配送状況確認サービス」、配送前・配送中・不在時などにメールやLINEを活用して連絡を行うヤマト運輸(株)の「クロネコメンバーズ」などが紹介された。

 

 その他の事業者による取組事例は次の通り。

 

・「お届け予定eメールサービス」(株)ZOZO・ヤマト運輸

・「置き場所指定お届けサービス」(株)ファンケル・日本郵便(株)

・「ポストインサービス」日本郵便

・「各住戸玄関前宅配ボックスを利用した宅配システム」宅配3社・三菱地所レジデンス(株)・(株)フルタイムシステム

 

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