2018.9.6

転売、未払い、ブランド毀損リスク…通販の悩みを徹底討論

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【特別対談】(株)ダイレクトマーケティングゼロ 田村雅樹社長

(株)トウ・キユーピー 通信販売部 井上泰孝課長

 

 通販市場が成長を続けるなか、通販システムやテクニックも目覚ましい進化を遂げている。ただ、それに比例するように、通販事業者にとっての悩みの種も増えているのが現状だ。CtoCフリマアプリによる通販商品の転売や、後払い決済の代金未回収、ブランド毀損リスクなどもその1つと言えるだろう。そこで通販通信編集部では、(株)トウ・キユーピー通信販売部の井上泰孝課長と、ダイレクトマーケティングのエキスパートである(株)ダイレクトマーケティングゼロ(以下、DM0)の田村雅樹社長に、通販事業者の″悩み″について徹底的に語ってもらった。

 

※DM0の田村社長(写真左)とトウ・キユーピーの井上課長

 

田村「通販は投資の幅が広がる一方、課題が複雑化してきている」

 井上:お会いするのは久しぶりですが、田村社長から見て「ここ数年で通販業界は変わったな」と実感するようなことってありますか?

 

 田村:「ザ・通販」のやり方がある程度固まってきていて、事業者の皆さんがある程度の型はできるようになってきたと思います。そんな中で、投資の幅が広くなっているなと感じますね。長期的な目で見て、商品を継続して購入してもらうことに寄与する要素はなんだろう、と考える企業さんもかなり増えてきました。一方で、転売や未払い、ブランド毀損リスクなど、課題の部分もかなり複雑化していると思います。

 

 

 井上:継続購入の話が出てきましたが、継続にはどんな要素が必要だと考えられたりするのですか?

 

 田村:基本的な継続の3要素に加え、最近は例えば、企業イメージについてロジスティック回帰分析をしたりします。キユーピーさんだったら、「研究開発に力を入れている」「体に優しい商品を作っている」「レガシーカンパニーである」とか。

 

 井上:なるほど。先日、トウ・キユーピー製品の愛用者座談会を開催したのですが面白い傾向がありました。50代の参加者の方が多かったのですが「3食しっかり食べる」「家族にお弁当を作る」「なるべく自分で手料理を作る」といったトラディショナルな感覚をお持ちの方が多いなという印象でした。実はこれ、親会社のキユーピーのマヨネーズのお客さまのペルソナ像と非常に近いなと感じたんです。企業イメージが影響しているというのはありそうですね。

 

 田村:「どういうイメージを持っていると継続しやすいのか」ということを分析するために、継続してくれているお客さんに直接ヒアリングしたりするケースもあります。あとは、「継続との相関性が高いのはどんな商品か?」などを分析したりもしますね。

 

 井上:御社は、継続しなかったお客さんにも「なぜ継続しなかったのか」を聞いたりする取り組みもされているとか。

 

 田村:はい。続けた人だけじゃなくてやめた人の座談会をやるようにしています。「なぜやめたのか」も商品やサービスのブラッシュアップに大事なポイントです。座談会は直接お会いできるので、例えば「どんな鞄を持っているのか」までわかります。そうすると、ペルソナ像の構築に役立ったりもします。

 

 井上:「やめたお客さん」を集めるのはハードルが高いように思いますが、どうやって集めるのですか?

 

 田村:ぜんぜん簡単ですよ(笑)。例えばAmazonギフト券を差し上げるなど、インセンティブを用意するケースが多いです。コンサルをしている企業の座談会に司会として参加したりもします。態度が悪い方もいらっしゃったりするので、やりがいがありますよ(笑)。

 

 井上:それはプレッシャーですね(笑)。

 

■トウ・キユーピー

 

■ダイレクトマーケティングゼロ

 

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