2017.11.20

チャットボットの導入課題、「知識がある担当者への伝達が困難」

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Zendesk(株)がこのほど発表した「カスタマーサポート関連ツールに関する調査」によると、ライブチャットツールの課題として現場が最も感じているのは「専門知識がある担当へのエスカレーションが困難」だということが分かった。

 

 

ライブチャットサポートツールは「機能の充足度を最も重視」

 同調査は、ECサイトや会員制WEBサイトを提供している企業のカスタマーサポート関係者(業務部門および情報システム部門)を対象に実施したインターネット調査で、有効回答数は568件。調査期間は3月31日~4月7日。カスタマーサポートの製品・システム導入を決める立場の人が37.9%、カスタマーサポートの製品・システムを評価・選定する人が31.7%を占めている。

 

 「ライブチャットサポート」ツールの導入時や検討時で重要視した項目についての調査では、「重視(=5)」「やや重視(=4)」「ふつう(=3)」「あまり重要でない(=2)」「重視しなかった(=1)」の5段階評価を集計。最も重要視されていたのは、「機能の充足度」で3.88 、次は「アプリへの組み込みやすさ」で3.87、「コストの適切さ」「業務効率の向上度」「セキュリティ」が各3.77と続いた。

 

 また、ライブチャットツールで課題となっている点については、全体の38.5%が「専門知識がある担当へのエスカレーションが難しい」と回答。次いで「即時回答できるスキルを有する要員がいない」(38%)、「チャット対応要員が専任でなくオフラインの時が多い」(37.2%)といった回答が多く、これらを最重要課題としてあげる企業も多数を占めた。他にも「他システムとの連携ができていない」(32.1%)と「マルチチャネルの問い合わせ履歴管理・参照が困難」(30.8%) がともに3割強と多かった。少数派の意見としては、「ボットと思われているのか顧客が反応しない」(17. 1%)、「AI技術に1次受けは任せて負荷を軽減したい」(6.4%)、「チャットウィンドウを出す適切なタイミングがつかめない」(10.3%)などがあり、チャット対応要員が接客に悩む様子もうかがえる。

 

ライブチャットでの求められるのは即時の回答

 これらの結果についてまとめたホワイトペーパー「採用が進むライブチャットサポートとカスタマーサポートのあるべき姿~マルチチャネルでの一貫したサポートの重要性~」(発行:(株)ITR)では、「ライブチャットサポートツールを導入するだけでは顧客満足度を向上させることはできない」と指摘。ライブチャットサポートにおける問い合わせへの回答には即時性が求められており、チャットウィンドウ内で展開される短いテキストのやりとりの中で顧客の課題を迅速に把握し、最適な回答を提供する必要性があるとしている。また、特に質問がないにも関わらずチャットウィンドウが突然ポップアップし、ボットやサポート担当者から話し掛けられることに対し、顧客は抵抗を感じているとの見方も示している。

 

 同ホワイトペーパーを執筆したITRシニア・アナリスト三浦竜氏は「顧客満足度の改善に積極的に取り組んでいる企業では、ライブチャットツールを単に導入・運用することに留まらず、カスタマーサポート全体でのマルチチャネル対応を重視し、チャネルを横断して運用・管理することを重要視している。ライブチャットサポートツールの新規導入・移行時には、顧客満足度向上やサポート業務の効率化を視野に入れ、カスタマーサポートツールとの連携や統合計画も検討するべきだ」と提言している。

 

■Zendesk

■ITR

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