梅雨は雨が続き、外出が億劫になる季節です。実店舗では来店者が減りがちですが、ECサイト運営でも油断は禁物。
売上を維持するためにも、季節の変化に合わせたマーケテイング戦略の立案は重要です。
今回は、SNS・ニュース・ブログなどのデータ分析ツールであるMeltwaterのソーシャルリスニング機能「エクスプロア」を活用し、梅雨の時期に消費者が求めているものを調査しました。
この記事では、その分析の結果や梅雨の時期にECサイトが実践すべきマーケティング戦略を紹介します。
これを読めば、梅雨をビジネスチャンスに変えるアイデアが生まれるでしょう。

なぜ梅雨にECサイト運営でも対策が必要なのか?
梅雨は、外出を避けたいという心理が高まる一方、自宅で過ごす時間が長くなり、オンラインショッピングの利用機会が増える傾向にあります。
ビジネスチャンスを逃さないためにも、受け身でサイトを運用するのではなく、「雨の日でも快適に過ごせるシューズ」「湿気対策グッズ」「梅雨限定カラーのアイテム」など、この時期ならではのニーズに寄り添った提案を積極的に打ち出すことが大切です。
梅雨時期に消費者が求めるものとは?
グローバルで広く利用されているMeltwaterの分析ツールを使い「梅雨 外出」でどのようなキーワードが多いのか分析した結果、「Shopping(買い物)」が人気トピックの上位に挙がり、なかでもとくに「機能性」はユーザーの関心を集めていることが明らかになりました。

出典:Meltwater
そのほかにも、「半袖シャツ」「インナー服」など衣類関連のキーワード、「晴雨兼用傘」「オフ兼用アイテム」など1つで複数の用途をカバーする便利グッズへの関心が高まっています。
また、「乾機能」「清涼感」といった梅雨特有の蒸し暑さを快適にする機能や、「カラー」「デザイン」「ダークブルー」など、見た目に関する要素も注目が高いです。
このような傾向から、アパレルや雑貨を扱うECサイトでは、機能性とデザイン性を兼ね備えたアイテムを梅雨向け特集として紹介するのが有効と考えられます。
また、インテリア雑貨などを取り扱うショップでは、濡れた傘を収納できるアイテムや、床を濡らさない吸水マットなど、雨の日を快適にする商品提案がユーザーの共感を得やすくなるでしょう。
さらに、梅雨をテーマにした季節限定カラーや特別デザインを用意することで、限定感を演出し、購買意欲の後押しにもつながります。
梅雨におすすめのECマーケティング戦略

梅雨の時期は家で過ごす時間が増えることから、ECサイトへのアクセスが伸びやすいタイミングでもあります。
こうした季節特有の行動変化に合わせた施策を打つことで、消費者の購買意欲を高めることが可能です。ここでは、梅雨の消費行動を捉えた具体的なECマーケティング施策を紹介します。
雨の日限定クーポンを発行する
特定のエリアで雨が降っている日、または全国的に梅雨入りしたタイミングにあわせて「本日限定!雨の日◯%オフクーポン」などの割引クーポンを発行してみましょう。
あわせて「#雨の日のおうち時間」などのハッシュタグを使い、雨の日の過ごし方や購入したアイテムを投稿してもらうSNSキャンペーンと連動させると、話題性と拡散力が高まるためおすすめです。
天気という日常的な変化とキャンペーンを結びつけることで、今買う理由が明確になり、購買行動を後押しできます。
梅雨特集ページを公開する
梅雨の時期に合わせて、「雨の日でも快適に過ごせるアイテム」や「湿気対策・おうち時間グッズ」などテーマ別の特集ページを公開してみましょう。
たとえば、快適インナーや機能性ファッション、レイングッズ、梅雨時期のスキンケア・ヘアケア、湿気対策アイテムなどカテゴリを分けて紹介することで、ユーザーが自分に必要な商品を見つけやすくなります。
トップページやバナーからの誘導を強化し、目につきやすくすることで回遊率と購入率の向上が期待できます。
おうち時間を楽しむ商品・体験提案をする
梅雨時は外出を控えがちになるため、おうち時間の充実を切り口にした提案も効果的です。
たとえば、調理キットとレシピ動画を組み合わせて料理体験を提供したり、入浴剤やアロマとともに雨の日のリラックスタイム企画を行ったりなど、商品に【体験】を加える工夫が鍵となります。
また、自宅トレーニンググッズと梅雨太り対策キャンペーンを組み合わせれば、健康意識の高い層に刺さるでしょう。機能説明だけでなく、利用シーンを描いた提案によって、ユーザーの購買意欲を喚起するアプローチが重要です。
梅雨は家で過ごす時間が増えるという点に着目し、自宅で使える商品や楽しみ方を提案しましょう。
梅雨明けに向けたプロモーションも用意する
梅雨明け直前から夏物の需要は一気に高まるため、あらかじめ夏向け商品のティザーキャンペーンを用意しておくことが有効です。
たとえば、「梅雨明け先取りセール」や「夏本番直前!買い逃し防止特集」など、早めに情報を発信しておくことで、競合に先駆けて顧客の注目を集められます。
季節の変わり目を先取りする視点が重要です。メルマガやLINEなどで先行案内や割引クーポンを配信すれば、再訪や購入率の向上にもつながります。
梅雨明けに向けて消費が活発化するタイミングを逃さないよう、夏向け商品のティザーキャンペーンを並行して準備しておきましょう。
まとめ|梅雨はECサイトの差別化チャンス!

梅雨は一見すると売上が落ち込むシーズンに見えますが、ECサイトにとってはユーザーとの関係強化・ロイヤルティ向上の好機とも考えられます。
● 季節ニーズに寄り添った商品訴求
● 雨の日限定の特典で購買を促進
● おうち時間に寄り添うコンテンツ提案
これらを実行すれば、売上向上のチャンスに変えられます。自社の強みを活かした施策を検討し、梅雨のECマーケティングを成功させましょう。
【筆者プロフィール】
Meltwater Japan株式会社 記事担当者
Meltwaterは2001年に北欧のノルウェーで創業された、メディア・ソーシャル・消費者インテリジェンス分野のリーディングカンパニーです。現在、Meltwaterは27,000社を超える企業に導入されています。日本でも2009年の支社設立以来、16年以上にわたりさまざまな業界のお客さまがデータに基づいた意思決定を行えるよう支援を続けています。
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