2024.12.25 行政情報
「鉄」サプリで深刻な健康被害、米国製品で過剰な含有量…国民生活センターが商品テスト
インターネット通販で海外事業者から購入した鉄サプリメントを摂取し、深刻な健康被害を生じたという情報が寄せられたことを受けて、国民生活センターは12月25日、一般消費者に向けて、海外製の鉄サプリメントの長期利用は過剰摂取につながる恐れがあると注意喚起した。
国民生活センターによる記者発表(12月25日午後、東京・品川)
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通販サイトで購入→健康被害→治療に2年
医師から事故情報を受け付ける「ドクターメール箱」に今年2月、海外事業者が製造・販売する鉄サプリメントを摂取して、健康被害が発生したという事故情報が2件寄せられた。
10代女性の事例を見ると、インターネット通販サイトから海外事業者の鉄サプリメントを購入し、1日あたり54~108㎎の鉄を3年間にわたって摂取したところ、肝臓や脾臓などに鉄沈着が見られ、続発性鉄過敏症と診断された。女性は2年間治療を行ったという。
米国の5製品、「推奨量」を大幅超
事故情報を受けて同センターは8月~10月、大手デジタルショッピングモールで販売されていた米国企業の鉄サプリメント5製品を対象に、鉄の含有量を分析した。
その結果、5製品には19.0㎎~76.6㎎の鉄が含まれていた。また、そのうち2製品では、表示値よりも10㎎以上も多く含まれていた。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」によると、鉄の推奨量は男性の場合、18~29歳が1日あたり7.0㎎、30~49歳が7.5㎎など、女性の場合は18~74歳が6.0㎎などと設定している。これに対し、商品テストの結果から、5製品すべてで「推奨量」を大幅に超える鉄が含まれていることがわかった。
同センターでは「日本人の多くは鉄が不足している状況にない」と説明。一般消費者に向けて、「貧血など気になる症状があり、鉄不足が心配な場合は、推奨量以上の鉄サプリメントを使用せずに、まず医療機関を受診してほしい」(商品テスト部)と話している。
また、デジタルショッピングモールを運営するアマゾンジャパン、LINEヤフー、楽天グループに対し、日本語による注意表示をサイト上に記載することや、過剰摂取の注意喚起について協力を依頼した。
(木村 祐作)
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