2023.04.06 調査・統計
22年は通販の定期購入トラブルが激増、5割増の約8万9000件で過去最高に
昨年6月の改正特定商取引法の施行後も、通販の定期購入契約をめぐる消費者トラブルが急増し、2022年度に国のPIO-NET(全国消費生活情報ネットワークシステム)に登録された消費者相談件数が前年度比51.8%増の約8万9000件に達したことが5日、(独)国民生活センターへの取材でわかった。

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鎮静化の兆しなし、改正特商法の効果も期待薄?
化粧品や健康食品などの通販の定期購入契約に関する消費者相談は、2016年ごろから増加傾向が顕著となり、2019年度に初めて5万件を突破。20年度に約5万6000件、21年度には約5万9000件に増加していた。
相談内容は、インターネット上の広告で「お試し」「初回無料」などとうたいながら、実際には複数回の購入が条件の定期購入契約だったというものが多い。このため、消費者庁は特商法の改正により、悪質な定期購入商法に対する規制を強化し、昨年6月に施行した。
しかし、その後も、「定期縛りなし」コースの注文完了後に表示された「特別割引クーポン」を利用した結果、複数回の購入が条件のコースに変更されていた、という新たな手口が登場するなど、鎮静化の兆しは見られない。
今年1月・2月は1万2000件を突破
国民生活センターによると、2022年度に寄せられた消費者相談は合計8万8837件に達し、過去最高を記録した。
改正特商法の施行後の状況を見ると、昨年6月6352件、7月5281件、8月5746件と前年をやや上回ペースで推移。9月~11月は6000件台に上り、前年同期の3000台後半~4000件を大幅に上回った。
特に急増したのが12月から今年2月にかけて。12月は前年の3863件から8186件に倍増。1月と2月は前年の5000件前後から1万2000件を突破、単月として過去最高を記録した。この要因として、特定の複数企業に関する相談の増加があるという。
このように、22年度は昨年4月~今年2月の各月で前年を上回った。3月については、未登録分の相談が相当数あるとみられ、現時点では前年を下回っている。
かつては「健康食品」だったが…「化粧品」の相談が激増
商品ジャンル別で見ると、「化粧品」が6万1773件で最多。2位は「健康食品」の1万8069件。3位以降は「その他の教養娯楽品」(電子タバコやペットフードなど)の2647件、「医薬品」の1939件、「飲料」の1176件の順となった。
従来、定期購入トラブルは「健康食品」が最も多かったが、ここ数年で「化粧品」が逆転。「健康食品」が21年度の1万7992件からほぼ横ばいで推移したのに対し、「化粧品」は21年度の3万3883件から激増している。
(木村 祐作)
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