2021.10.20 調査・統計
20年国内OTC医薬品EC市場、12.2%増562億円…非接触購入の需要拡大で
(株)矢野経済研究所が19日発表した『OTC医薬品のEC市場に関する調査』のまとめによると、2020年の市場規模は前年比12.2%増の562億円と伸長。EC市場の拡大に加え、コロナ禍での非接触購入ニーズの増加や外出機会の減少などが成長要因となっていた。

国内OTC医薬品市場は横ばいも、ECチャネルは市場拡大
調査は7~9月。商品・サービスは、OTC医薬品(一般用医薬品・指定医薬部外品)や処方箋医薬品の配送サービス、オンライン服薬指導システム、その他医療機関のDX支援サービス。ネットで注文されたOTC医薬品を対象とし、メーカー出荷金額ベースで算出した。
それによると、国内の20年のOTC医薬品EC市場規模(BtoC)は562億円と推計。前年比12.2%増と大きく伸びたのは、近年のEC市場の拡大に加え、コロナ禍での非接触購入ニーズなど、新しい生活様式によるところが大きいと考えられ、市場は21年以降も成長が期待されている。国内OTC医薬品市場全体が8千数百億円規模で、微増から横ばい傾向で推移する中、EC市場は今後も大きく成長が期待できる販売チャネルといえる。
オンラインで専門家に相談できる「オンライン診療・服薬指導」に注目
EC市場の注目トピックとして、オンラインで専門家に相談しながらOTC医薬品を購入できたり、オンライン診療・服薬指導から自宅などでの処方箋医薬品の受け取りまでを完結できるサービスの登場を挙げている。これらの機能に加え、専門家が監修などを行った正しい医療情報をWEBページ上で提供する企業も存在する。
こうしたサービスから、各種医薬品の取引プラットフォームとしての役割と、専門家への相談や必要な情報の入手といったヘルスケアプラットフォームとしての役割を兼ね備えた、新しいプラットフォームとしてのオンライン薬局の姿が垣間見える。
国内OTC医薬品EC市場、今後3年間で約8%増の見込み
オンライン薬局は医薬品の購入に加え、専門家への相談や信頼できる専門情報の取得、医療関連データの蓄積といった専門性の高い機能も持つ。また、日常における医療・ヘルスケアのパートナー的存在として、顧客と深く・長期的な関係を築ける可能性がある。
国内OTC医薬品のEC市場は、今後3年間で約8%増と伸長する見通し。これまでOTC医薬品のEC化率が低かったことから、OTC医薬品市場全体の成長が停滞する中でも、一定のEC化率に達するまで市場は拡大を続けるとの見方を示した。
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