(株)アイスタイルがこのほど実施した「美容とライフスタイルに関するアンケート」によると、コロナ禍による美容への意識・行動の変化は続き、 スキンケア需要は引き続き上昇。減少していたメイク行動はやや戻りつつあった。こうした結果や対策などを解説するウェビナー「@cosmeからみるコロナ禍の美容意識の変化」を19日に開催する。
6732人に調査、テレワーカーは減少
調査は「Go to キャンペーン」が東京で開始された翌日の10月2~4日で、サンプル数は6732。緊急事態宣言解除翌日の5月26~27日(サンプル数は1万951)にも同様のアンケートをしている。対象はいずれも@cosmeのプロデュースメンバーである15~69歳の女性。
アイスタイルによると、今回の調査で、生活全般が変化に順応しつつある一方、美容については引き続き、混乱がみられた。特にメイクについては、関心こそ失ってはいないものの、ニューノーマル時代に順応できていない人も多いことが推察される。マスクメイクだけでも、情報を整理し・試し・自分に合った方法を習得するには、いま少し時間がかかりそうだという。
そうした中、「テレワークが増加した」という回答は10月調査で23.7%となったが、5月調査の31.3%と比べると減少傾向にあり、働き方の選択肢の幅の広がりを感じさせた。また、友人や知人との対面も、「とても減った」が65,2%から46.0%へと、コロナ以前まではいかないものの、少しずつ回復している様子がうかがえた。
生活全般への変化を感じている人はやや減少傾向(87.5%→84.1%)となり、「穏やかではあるが変化に順応しつつある様子」がみられた。一方で、美容については5月調査と比較し「変化を感じた」との回答が微増(68.8%→73.0%)。新しい生活様式が日常となったことで増える悩みに対し、いまだに解決策を見いだせていないことがうかがえる。
マスク肌荒れでスキンケア関心高まる
日常を取り戻しつつあることで、「自分のために使える時間」は54.1%→40.9%と5月調査よりも減ったものの、「おうち美容にかける時間」は微減(54.4%→51.1%)にとどまっている。
外へ出る機会が増え、マスクをする時間がさらに長くなったためか、「マスクによる肌荒れ」を気にする人は5月調査よりも増加(50.8%→59.6%)していた。
マスクによる肌悩みの増加などを受け、「スキンケアへの関心」は64.7%→66.7%と、5月調査から引き続き緩やかに上昇。また、それとともに、スキンケアにかける金額が「増えた」との回答が増加傾向(32.5%→42.7%)を示していた。
アイメイクは「濃く」、リップは「薄く」
メイクの変化をみると、外出機会の増加によってか、「ベースメイク・ファンデーションが薄くなった・しなくなった」との回答が5月調査よりも減少(47.6%→42.4%)。また、アイメイクは「濃くなった・するようになった」が増加(13.1%→21.6%)している。一方で、リップメイクは「薄くなった・しなくなった」が、さらに増加(61.1%→65.7%)する結果となった。
「マスクによる化粧崩れが気になるようになった」との回答が5月調査よりも増加(55.8%→63.1%)しているものの、メイクの仕上がりを変えている人の率(35.4%→34.0%)には変化がみられず、具体的な解決策をみつけるには至ってないものと思われる。
昨今、注目が高まっている「ウェブ映り」に関しては、10~20代前半では20%がとり入れているものの、全体では10%以下にとどまっており、年代による違いが顕著にみられた。5月調査からの変化もみられなかった。また、メイクへの支出額(53.0%→53.7%)と5月調査から引き続き、依然としてはダウン傾向が続いていた。
マスク干渉しないファンデ・リップにヒットの兆し?
一方で、メイクへの関心は衰えていないため、今後、「マスクにつかないリップアイテム」「マスクをしても崩れないファンデーション」など、ニューノーマルなメイクニーズに応える商品が生活者の需要を喚起するかもしれないとしている。
「ヘアケア」「ボディケア」に対する関心も、5月調査から引き続き、増加傾向がみられた。また、「食事・食生活」や「運動」「睡眠」「美容機器・グッズ」などによるセルフケアへの意識の高まりもうかがえる結果となった。
@cosme for BUSINESSウェビナー第3弾として、ユーザーアンケートの結果や対策を解説するウェビナー「@cosmeからみるコロナ禍の美容意識の変化」を19日17:30~18:30に開催する。当日は、日ごろからクチコミや意識調査やインタビューを通して消費者に触れ続けている@cosmeリサーチプランナーが徹底解説する。
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