2020.08.11 通販会社
ワールド、希望退職者200人募集…5ブランド廃止・214店舗が退店
(株)ワールドはこのほど、ブランドの統廃合や早期退職者募集などを骨子とした構造改革の実施を明らかにした。ファッション業界の度重なる変化に対応し、経営環境の改善を図ってきたが、再拡大の兆しもある新型コロナウイルスの影響が加わったことから、事業の立て直しを加速させたい考えだ。今会計年度(2021年3月期)中に一連の施策の完遂をめざす。
コロナ禍でファッション産業に内在する供給過剰の矛盾が表面化
同社によると、収益の改善をめざし、本来は今期から3カ年計画でブランド事業の構造改革を段階的に進める方針だったが、コロナ禍が一変させた。来期以降の確実な復活と次の成長への移行を図るには、事業の「選択と集中」による一気呵成の断行が必要と判断した。改革はブランド事業が中心だが、デジタル事業やプラットフォーム事業なども対象となる。
競争の激化やECの台頭などで、同社は2015年にも不採算ブランドの廃止や希望退職者を募るなどして財務体質の改善を図り、18年に東証への再上場を果たしていた。「コロナ危機で、ファッション産業に内在していた供給過剰の矛盾が一気に現実化した」との認識を示し、需要急減の打開に向けて再び大規模な改革を、スピードを伴って迫られる形となった。
5ブランドを廃止、複数ブランドを統合
ブランドの廃止、統廃合では、5ブランドを廃止対象とし、「ハッシュアッシュ・サンカンシオン」「アクアガール」」「オゾック」「アナトリエ」のほか1ブランド。これとは別に複数のブランドを統廃合することで、消費者の購買行動の変化に対応したい考えだ。「オゾック」は同社が業界に先駆けて始めたSPA業態の第1号ブランド。「アクアガール」とともに若い世代向けとして、同社の成長に貢献してきた人気ブランドだ。
低収益店の撤退に関しては、ブランド廃止に伴う退店が214店舗、統廃合の対象ブランドで再編時に14店舗の撤退を想定。改革の対象となるブランドを中心とした低収益店130店を加えた計358店の退店を実施する予定で、7月末時点の国内店舗数2460店の約15%に相当する。収支が黒字の店舗も含まれるが、コロナ禍の影響も加味した立地の将来性などを検討し、決めたとしている。
希望退職者は40歳以上の店舗勤務者を除く従業員
約200人を対象とした希望退職の募集は、人員の配置転換などを含めて段階的に取り組む予定だったが、募集期間を9月14日から同30日に限定。退職日となる11月20日時点で40歳以上の店舗勤務者を除いた従業員を対象とした。退職希望者には規程に定める退職金に加え、特別加算金を支給。 また再就職の支援を行うとしている。
また、人員の減少とともに、テレワーク比率が約6割という状況を加味し、賃借している事務所面積を縮小する方針でいる。このほか責任の明確化とコスト削減を目的に、役員報酬の減額を強化。役職ごとにそれぞれ月額30~10%の減額を表明した。
ブランドの廃止や統廃合、それに伴う低収益店の撤退、希望退職の募集などの構造改革費用として計57億円を見込み、今会計年度に計上する。一連の施策実施で約17億円の人件費などの削減を含み、年間で36億円程度の損益改善効果を見込んでいる。
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