2019.12.02 調査・統計
増税後のキャッシュレス決済利用率、1位「PayPay」・2位「楽天Pay」
ICT総研(株)はこのほど、消費税増税後のキャッシュレス決済の利用状況調査の結果をまとめ、公表した。利用環境が進む市場で、改めてユーザーの利用実態の把握を試みた。

10月の消費税率引き上げに伴い、経済産業省は中小・小規模事業者でのキャッシュレス決済手段を使った支払いに、ポイント還元を支援する事業を実施。11月下旬の時点で登録加盟店は約77万店、登録申請数は約94万店舗に上るなど、活況を見せている。
増税で利用開始したスマホ決済1位はPayPay
ICT総研によると、特にスマホ決済は還元率の高さなどから利用者が急増しており、2020年には「JPQR」と呼ばれる統一QR決済コードも登場する予定であることなど、スマホ決済が使える店舗の普及や拡大がさらに進むものと見られている。
アンケート対象者4190人のうち、クレジットカード、電子マネー、QRコード決済・バーコード決済などを普段利用しているのは、全体の85.8%に上っていた。うち、増税を機に利用し始めたサービスは、PayPayが15%で最も多かった。

PayPayは、増税と同時に「まちかどPayPay」と呼ばれるキャンペーンを実施。消費税還元事業から5%、PayPayから5%の合計10%を消費者に還元するキャンペーンを実施したほか、積極的なプロモーションが奏功した。楽天ペイが8%と、これに続いた。楽天ペイは、アプリの支払いで最大5%還元するキャンペーンを実施したことなどが貢献したものと見られる。
普段、買い物をする際の支払い方法を金額ごとに聞いたところ、1000円未満では現金が39%と最も高く、金額が上がるにつれて利用率は減少。一方で、クレジットカードは金額が上がるにつれて利用率が増加し、「3千円以上」から、クレジットカードが現金を逆転した。
QRコード決済は高価格帯ほど利用率低下
QRコード決済・バーコード決済は、1000円未満での利用率が11%なのに対し、1万円以上では6%と、支払い金額が高くなるほど利用率が低くなる傾向を示した。この傾向は、現金と類似している。
QRコード決済・バーコード決済の利用比率が最も高かった場所は、スーパー・コンビニエンスストア (21%)だった。スーパー(平均客単価1900円)、コンビニ(同650円)での支払い金額は小さく、QRコード決済・バーコード決済の利用率の傾向とも一致する。
キャッシュレス決済の非利用者、「制度知らない」「スマホ利用していない」など
キャッシュレス決済を普段利用していないとした回答者に理由を聞いたところ、10代や20代などの若年層では、「ポイント還元の制度を知らない」「仕組みを理解できない」など、認知や理解の不足を理由とする回答が多かった。一方、60代以上は、「スマホを利用してない」「カードやアプリへの会員登録が面倒」などの理由が上位で、傾向の違いが際立っていた。
政府は来年度、マイナンバーカードを活用した消費活性策として、「マイナポイント」という制度を新たに開始する準備を進めている。マイナンバーの取得・マイナポイントの申込みをした上で、QRコード決済などを使った買い物によるポイントの還元、という流れになる。
ICT総研は調査結果の動向と併せて、新制度の認知や理解の促進、手続きの煩雑さなど、現時点でも課題と見られている点をどう解消していくか注目していきたい、としている。
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