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2012.07.26 コラム

★成功ネットショップ:『近江牛.com』(1)

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Googleで「近江牛」と検索すると最上位に表示されるECサイトがある。インターネット黎明期ともいえる1997年に、本格的にECに参入した『近江牛.com』である。10年以上にわたって実績をあげ、業界内での評価も高かった同サイトが、2011年10月、全面リニューアルした。そのリューアルの目的や成果について、『近江牛.com』店主の新保吉伸(にいほ よしのぶ)氏と、リニューアルに携わったゴンウェブコンサルティング社長 権成俊(ごん なるとし)氏、同社ウェブコンサルタントの村上佐央里(むらかみ さおり)氏が、全国で約600社のECサイトが加入するOSMC(オンライン ショップ マスターズ クラブ)が主催するセミナーで語った。(3月23日に東京で開催されたセミナーの内容を、再構成してお届けします)

近江牛のECサイト『近江牛.com』が、サイトを全面リニューアルしたのは、2011年10月。旧サイトのトップページと、新しいトップページを見比べると、パっと見ただけでも、ガラリと印象が変わっているのが分かる。 リニューアル直後は、「以前より寂しい印象になった」、「購入意欲が減った」という他のECサイトオーナーからの厳しい意見もあったが、結果として、平均売り上げは前年比132%と大幅に伸びた。

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リニューアルに駆り立てたもの

なぜ、新保さんは好調な売り上げを続けている『近江牛.com』のリニューアルを考えたのだろうか。 旧サイトは、2007年にリニューアルした。リニューアル時のサイトは斬新だった。食品を扱うショップではあまり見かけない「黒」を基調として、近江牛の「赤い色」や「高級感」を引き立たせていた。より牛肉のおいしさが伝わるように、商品画像や動画なども上手に活用するなど、新保さんの思いもたっぷり詰め込んでいた。 2007年にサイトをリニューアルした後、新保さんは「エシカル・ソーシング」という考え方に出会う。エシカル・ソーシングとは、倫理的、道徳的(エシカル)に、調達や仕入れをする(ソーシング)という考え方。これが、新保さん自身の事業の方向性を確固たるものにしたのだ。 「以前から、生産者と直結した流通システムを確立し、高品質で安全な近江牛を適正価格でお客様にお届けすることをモットーにしていましたが、その考えが間違っていなかったと腹に落ちた感じでした。買い叩かない商品を提供すれば、生産者は次の牛を育てたいという気持ちになりますし、結果、売り手良し、買い手良し、世間良しの三方良しが実現します。この揺るぎない考えを改めてサイトに反映していきたいと思いました」 新保さんは、こうした「思い」を旧サイトに色濃く反映させてきた。結果として、旧サイトの情報量は格段に増えてしまった。多くの情報をトップページからたどれるようにしたため、トップページには販売とエシカル・ソーシングの情報が入り乱れ、サイト訪問者が目的の情報にアクセスしにくくなってしまった。また、コンテンツの追加を重ねてきたため、あるページをたどっていると、元のページに戻れないという使い勝手の悪さも目立つようになってきた。

このようなサイトの現状を認識した新保さんは、全面リニューアルに踏み切ったのだった。

斬新なコンサルタントの視点

では、実際に、サイトのリニューアルを依頼されたゴンウェブコンサルティングは『近江牛.com』へどのようなアンサーをしたのだろうか。 先のリニューアル後のトップページをもう一度見てほしい。 視覚的に目に飛び込むメイン画像を見る限り、新保さんの「エシカル・ソーシング」が前面に出て主張している感じには見えない。「ギフトにお肉を贈りたい人にアピールしているECサイト」というのが第一印象だ。 「その通りです。今回のリニューアルの大きな特徴は主にふたつ。ひとつは、メインのターゲットユーザーを、自宅用のお肉を探している人から、ギフト用のお肉を探している人に変えたこと。もうひとつは、商品を買うまでの動線と、新保さんのこだわりを伝える読み物コンテンツなどの動線を明確に分けたことにあるんです」(権さん)

リニューアルの要は「戦略立案」

具体的に、ゴンウェブコンサルティングは、どのような工程を経て、「近江牛.com」をリニューアルしたのだろうか。リニューアルの行程は次のようなものだ。

  自力でサイトを作っているECサイトオーナーは、いきなり「3.サイト企画」や、「4.デザイン・制作」などからスタートすることが多い。プロの制作会社でも、その傾向は強い。しかし、もっとも肝心なのは、「2.戦略立案」にあると、権さんは話す。 「戦略とは、競合店と比較しながら、自分たちの強みを見い出すこと。それなしに、どんなサイトにするか考えても、売れるショップにはなりません。戦略を立てるためには、アクセスログなどを通して、現状のサイトを競合店と比較しながら細かく分析する『1.環境調査・サイト分析』が不可欠です。そこで初めて、誰をターゲットにして、どんな商品を打ち出すべきか見えてきます」 次回は、ゴンウェブコンサルティングが、どのように競合店を調査し、どのような意図でリニューアルの企画・制作を進めたのか、詳しくお伝えしよう。(続く)

 

(出典:ASCII.jp - Web Professional) ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

近江牛.com http://www.omi-gyu.com/ 運営会社:株式会社サカエヤ オープン:1997年(創業1988年) 年商:非公開 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

★成功ネットショップ:『近江牛.com』(2) ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

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