2023.02.13 行政情報
法制度に課題も…新経連、景表法検討会報告書で消費者庁に意見書
(一社)新経済連盟(代表理事=三木谷浩史・楽天グループ〈株〉会長兼社長)はこのほど、消費者庁の「景品表示法検討会」がまとめた報告書に関して、河野太郎・内閣府特命担当大臣、新井ゆたか・消費者庁長官らに意見書を提出した。法制度、法執行に関する課題もあり、制度・規制の実効性を高める取り組みも引き続き検討、実行を求めたいとした。

確約手続きの慎重な制度設計を要望
「景品表示法検討会報告書」は、違反事件数が増え、処理期間が長期化している現状で、事業者の自主的な取り組みを通じた早期是正を促す仕組みの導入など、消費者庁による制度改正の方向が示された。「確約手続きの導入」をはじめ、「課徴金の割増」「直罰の導入」といった考え方が盛り込まれ、改正案として、早ければ今国会への提出をめざしている。
報告書では「早期に対応すべき事項」として10項目、「中長期的な検討課題」として4項目が整理されている。改正の目玉になりそうな「確約手続きの導入」、違反行為に対する抑止力の強化として、「繰り返し違反に対する課徴金の割増」や「直罰の導入」、消費者利益の回復の充実として「課徴金制度における返金措置での電子マネー等の活用」などは「早期」。「中長期」としたのは「課徴金の対象拡大」「デジタル表示の保存義務」など。
「確約手続き」は、違反疑い行為の早期是正を狙ったもので、事業者が自主的な改善を確約し履行することの見返りとして、排除措置命令などの行政処分を行わない。独占禁止法にはすでに導入されており、認定された確約計画は一律に公表することとしている。
意見書では、単に独占禁止法と同様にするとの理由で一律に公表することとはせず、公表する事案、内容について、事業者の意見も聴取しながら慎重な制度設計を求めた。
「悪質事業者」の範囲の明確化を求める
違反行為に対する抑止力の強化については、繰り返し違反行為を行う事業者に対する割増算定率の適用について、どのような「繰り返し」違反が対象になるのかが不明確とし、繰り返し違反行為を行う事業者への割増算定率の適用について要件を明らかにするとともに、対象が悪質事業者に限られるような基準を設けるべきとしている。
故意に違反行為を行う悪質な事業者には、行政処分にとどまらず刑事罰による抑止の対象とし、直罰規定導入を検討すべきとした「刑事罰の活用」については、どんな違反を「悪質」ととらえて刑事罰が適用されるのかは明確ではない。 直罰規定の導入について、適用要件を明確にするなど、事業者に過度な委縮効果をもたらさないよう、配慮を求めた。
一方、報告書で「中長期的」に位置付けらた「課徴金の対象拡大」「デジタル表示の保存義務」に関しては、強く反対するとしている。
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