2023.01.26 行政情報
広告と明示しなければステマに、消費者庁がステマ規制の告示・運用基準案
ステルスマーケティング(ステマ)への規制導入に向けて、消費者庁は25日、景品表示法の告示案と運用基準案を公表し、パブリック・コメントの募集を開始した。

「第5回ステルスマーケティングに関する検討会」の資料より
「第5回ステルスマーケティングに関する検討会」の資料より
告示でステマを定義
現在、事業者の広告であるにもかかわらず、それを伏せて表示する行為は、景表法で取り締まることができない。このため、景表法の指定告示にステマを位置づける。ステマと判断した場合に、表示の中止や再発防止策の構築を求める措置命令を出せるようにする。
告示案では、ステマの定義を次のように定めた。「事業者が自己の供給する商品または役務の取引について行う表示であって、一般消費者が当該表示であることを判別することが困難であると認められるもの」。
事業者がなんらかの形で表示内容の決定に関与し、一般消費者が「事業者の表示」であることを容易に理解できない場合には、ステマに該当する。
ポイントは「事業者の表示」かどうか
どのようなケースがステマに該当するかを事業者が判断できるようにするため、運用基準も策定する。
運用基準案によると、「事業者の表示」には、子会社の従業員による表示も含まれる。従業員の地位・担当業務・表示目的などを総合的に考慮して判断する。
事業者がインフルエンサーに依頼してSNS上で商品を紹介してもらうケース、ECサイトの出店者が購入者に依頼してレビューを投稿してもらうケースは、「事業者の表示」となる。アフィリエイターに委託して行うアフィリエイト広告も該当する。
また、はっきりと依頼していなくても、事業者が表示内容を決定できる関係にある場合は、「事業者の表示」に該当し得るという。例えば、インフルエンサーが事業者の意向に沿った表示を行えば、今後の取引が有利になると考えるようなケースが、これに当たる。
一方、商品を使用して自らの意思でSNS上に感想を投稿したり、商品の購入者が自主的にECサイトにレビューを書き込んだりすることは、「事業者の表示」に当たらない。不特定多数の一般消費者にサンプルを配布した結果、自主的に感想や評価を書き込むことも同様だ。
「広告」と記載しないとステマに該当
運用基準案では、一般消費者が「事業者の表示」であると判断しにくいケースについても説明している。
「事業者の表示」であるにもかかわらず、「広告」と明記していない場合や、アフィリエイトサイトに「広告」の表記がない場合が該当する。動画の冒頭に短時間しか「広告」と表示しないケースや、「広告」である旨を小さな文字で記載したり、目立たない部分に記載したりすることも問題となる。
これに対し、「広告」「宣伝」「プロモーション」「PR」とわかりやすく表示すれば、一般消費者が「事業者の表示」であると判断しやすいと指摘。事業者のウェブサイトや、事業者のアカウントによるSNS上の表示も、一般消費者に誤認を与えないとしている。
(木村 祐作)
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