2023.01.13 行政情報
景表法改正は「確約手続き」など7項目を想定…検討会報告書を公表
消費者庁は13日、「景品表示法検討会」の報告書を公表した。不当表示に素早く対応するため、景表法に確約手続きを導入する。悪質業者に対する新たな規制も設ける。報告書を受けて、消費庁は今春の通常国会に、景表法の改正案の提出を目指す。

課徴金の対象拡大は見送り
法改正を伴う新たな施策は7項目に上る。改正の柱として、不当表示に迅速に対応するため、確約手続きを導入する。悪質業者への規制は、(1)繰り返し違反に対する課徴金の割り増し、(2)課徴金調査に推計規定の導入、(3)直罰規定の導入。
国際化への対応では、措置命令の送達規定を盛り込む。このほか、課徴金制度の返金措置で電子マネーの活用、適格消費者団体による表示の合理的根拠の開示請求を挙げている。
一方、課徴金の対象拡大や、デジタル表示の保存義務化は見送った。
確約手続きは企業名などの公表を念頭に検討
現行の景表法は、行政処分(措置命令と課徴金納付命令)を出すか、企業名を公表しない行政指導にとどめるかの選択肢しかない。さらに、ECの普及により違反事例が増加する一方で、課徴金調査に時間がかかるといった課題も浮き彫りとなった。
これらを背景に、景表法に確約手続きを導入する。確約手続きは、行政と企業が合意した上で、企業が自主的に表示を是正するという取り組み。措置命令や課徴金納付命令は適用されない。
導入に向けて、消費者庁はガイドラインを策定し、確約手続きの対象、返金措置の位置づけ、確約計画の公表などを明確化する考えだ。独禁法の確約手続きでは、企業名を含む概要を公表していることから、景表法でも同様の制度設計を念頭に調整する。
課徴金の割り増し算定率は「4.5%」を軸に調整
不当表示を繰り返す悪質業者には、課徴金の割り増し算定率を適用する。景表法の課徴金は算定率が一律「3%」。一方、独禁法や金融商品取引法では違反を繰り返す企業に対し、「1.5倍」の算定率を適用している。
他法令を参考に、消費者庁では「4.5%」を軸に、割り増し算定率を調整する。また、繰り返し違反した期間についても、独禁法の「10年以内」を念頭に検討するという。
違法行為を抑止する観点から、直罰規定を導入する。健康食品などの広告で科学的根拠がないと知りながら、大げさな効果をうたう企業が後を絶たない。そうしたケースを念頭に、行政処分だけでなく、刑事罰(罰金など)の対象とする方針だ。
(木村 祐作)
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