2022.09.26 行政情報
No1表示、僅差の1位や古いデータは要注意…JAROセミナー
「№1表示」の景品表示法違反事件を受けて、(公社)日本広告審査機構(JARO)は22日、セミナーを開催し、弁護士や業界団体の関係者が「№1表示」の留意点を解説した。

消費者庁の「事例でわかる 景品表示法」ガイドブックより、優良誤認表示の事例
消費者庁の「事例でわかる 景品表示法」ガイドブックより、優良誤認表示の事例
「№1表示」も不実証広告規制の対象に
大江橋法律事務所・弁護士の古川昌平氏は、「№1表示」が不当表示とならないために、(1)客観的な調査に基づいている、(2)調査結果を正確・適正に引用している――ことが求められるという国の基準を説明した。
景表法に基づく処分の事例として、消費者庁が2017年4月に公表した格安スマホサービスの「シェア№1」表示を紹介。古川氏は「『シェア№1』についても合理的根拠資料の提出が求められた。不実証広告規制の対象は一般的に効果・性能だが、必ずしも効果・性能でなくても、優良性を示すものについて提出要求を受けることがある」と話した。
リアルタイムランキングも注意が必要
古川氏と(一社)日本マーケティング・リサーチ協会の関係者が、参加者から寄せられた質問やありがちな疑問に答えた。
「安心・安全に使える健康食品ランキング第1位」と表示するために、「10商品のなかで、返品・返金制度が安心に感じられる健康食品を選んでください」という質問を設定したケースについて、古川氏は「表示と資料が整合していない」と指摘。日本マーケティング・リサーチ協会の関係者は、「カテゴリー・商品数が多いなかで、どういう基準で10商品を選んだのかも問題」との見解を示した。
僅差で1位となったケースについては、「(サンプル数によっては)有意差検定がないので認められない」(日本マーケティング・リサーチ協会)と説明した。
「調査実施日:2019年4月1日」など、実施から数年が経過した調査も課題に取り上げた。古川氏は「今も№1の印象を与える可能性があるので、慎重を期す必要がある」と述べ、景表法に抵触する可能性があると注意を促した。また、「この1時間の売上で1位」といったリアルタイムランキングに対しても、「その瞬間だけではないという認識を持つこともある」とし、注意を呼びかけた。
(木村 祐作)
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