2022.07.11 調査・統計
東南アジアの化粧品市場は拡大傾向、EC中心に通販チャネルが伸長
TPCマーケティングリサーチ(株)がこのほど発表した『東南アジアの化粧品市場』の調査結果によると、2021年の市場は前年比3.7%増の9712億円。コロナ禍をきっかけに、ECを中心とする通信販売チャネルが大きく伸長。引き続き、市場全体の成長に貢献するとみられる。

東南アジアの化粧品市場は前年比3.7%増の9712億円に
調査期間は2021年11月~22年6月。タイ・インドネシア・マレーシア・ベトナム・シンガポール・ミャンマーを対象に、現地企業と欧米系企業、日系企業、韓国・中国系企業の参入動向や、「スキンケア」「ヘアケア」「ボディケア」「メイクアップ」商品の市場を分析した。
21年の東南アジア6か国の化粧品市場は、前年比3.7%増となる9712億円で推移。この地域は、化粧習慣の浸透や可処分所得の増加などを背景に、直近10年で1.8倍以上に成長している。また、インターネット・SNSの普及に加え、コロナ禍による外出制限が追い風となって、ECを中心とする通販チャネルが大きく伸びた。
コロナ禍前のライフスタイルに戻る中でも、同チャネルを利用する消費者は増加するとみられることから、22年の市場も21年比4.9%増の1兆185億円の規模拡大を見込んでいる。
国別ではベトナムが対年全比9%増でトップの伸び
確定させた21年の市場を国別にみると、タイは前年比3.0%増の3545億円で推移した。美白や自然派訴求の化粧品ニーズが高いことや、比較的高齢化が進んでいることから、アンチエイジング化粧品の需要が拡大傾向にある。
インドネシアは前年比3.3%増の3668億円となった。世界最大のムスリム人口を擁する同国では、「Wardah」(Paragon)など現地ブランドのほか、「ガルニエ」(L'Oreal)や「カリサ」(ロート製薬)など海外ブランドもハラル化粧品を展開しており、市場全体の拡大に貢献している。
ベトナムは韓流コンテンツの影響でおしゃれ意識が高まり
マレーシアは前年比5.5%増の980億円。国民の7割がムスリムで、インドネシアとともに世界最大規模のハラル化粧品市場を形成。近年は、ムスリムによるメイクアップ需要が拡大しており、ヒジャブとマッチしたメイクアップアイテムの紹介や、メイクの方法を紹介するムスリム系インフルエンサーが増加していることから、今後はさらなる市場の拡大が期待される。
また、ベトナムは前年比9.0%増の640億円で推移。韓流コンテンツの影響でおしゃれへの意識が高まっているほか、周辺国と比較してもECチャネルが急速に拡大しており、市場全体の売上をけん引している。
シンガポールは前年比3.3%増の593億円だった。近年、メイクアップする女性が増加しており、美白効果を備えたベースメイクなどに人気が集まっている。ミャンマーは同0.7%増となる286億円と微増推移。市場の潜在性は高いものの、軍事クーデターの影響で国内に混乱が生じていることから、化粧品市場も停滞している。
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